好きだよ、レオくん４【佐野玲於】

ダブル ページ7

Reo side



同じシングルベッドに入って、
背中がくっつくか、くっつかないくらいの距離。


「…なぁ、起きてる？」

「……うん」

「ふぅん」

「…なに」

「……起きてるかなって、思っただけ」


こいつがよく泊まりに来るようになってから、
当たり前だけど、このベッドがかなり窮屈。


「ダブル買うか」

「…ベッドのこと？」

「狭いじゃん、やっぱ」


そういうとゴソッと音が聞こて、Aが腕を俺の腰に回して、背中にぴったりくっついてくる。

こんなに人って体温あったかいんだっけ、
熱あんじゃないの、ってくらいにポカポカ。


「…いい」

「いいって？」

「…買わなくて、…いい」

「狭いよ、Aがベッドから落ちるかもよ」

「床にクッションおいとく…」
　

珍しく甘えんぼモードじゃん、これ。
こいつ俺のドS心を掻き立てるのが天才級だと思う。



「じゃあさ、夏までね」

「…なんで」

「あついじゃん、夏は」

「…あつくないよ？」

「あついって、絶対買う。」

「……いいじゃん…」


めっちゃシュンってしてる。
なんならちょっと声、震えてるし。
いじめすぎたかな。


「ふっ泣くなよ」

「…ないてないもん」

「Aちゃん泣き虫ですねぇ〜」


Aの方に向いて、ほっぺたを両手で包むと、
また不安そうな表情を見てた。

明らかにおかしかった。


「…なに、マジどうしたの」

「……なんもない」

「そんなダブル嫌？」

「…違う、そうじゃない…っ」

「え、… A？」

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