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善哉 ページ30

「……御前は菓子を買うのに数時間もかかる上にその菓子を忘れて遣わぬように言っていた異能を遣う程の馬鹿だったか?」









『……………すみません………』





長い長いお説教の後、帰ってきた中島と太宰によりお父様の怒りが収まることなく更に爆発したのは誰も知る由が無いだろう。

______









『……ねぇ、乱歩君。』






「……何。」






『………此、昨日のお詫びです……』







「……善哉?僕、餅嫌いなんだけど。」







乱歩君はそう言い元々、寄っていた眉を更に寄せると苦々しげにそう溢す。……だって、最近食べたいって言ってたじゃん……







『はい。』






「?……何…今、そー云う気分じゃない。」







『……じゃあ、云い。敦ー、はいあーん。』







「え、ぼ、僕ですか!?」







敦は先程まで食べていた善哉を吹き出しかけながらも顔を真っ赤にして此方を向く。随分動揺しているのだろう。敬語になっている。





「ちょっと!何時から名前呼びになった訳?!」







Aが名前呼びしてるの僕と与謝野さんだけだったじゃん!そう言い敦を押し退け私の目の前に座る名探偵。本当に子供みたいだ。








『敦はこの前助けてくれたし、年も近いからね。』






云い奴だよ御前は。そう言うと敦は顔を綻ばせ喜んだ。それを見た乱歩君は益々、口を膨らませる。









『御免、御免。君付けで呼んでるのは乱歩君だけだよ。特別だ。』







「……あっそ。」








乱歩君は目の前に出された匙にかぶり付くとごくりと小豆を飲み込んだ。本当、子供みたいだ。其にしたって父様はまだだろうか。そう思い向こう側にいる父様たちに目を遣る。



















「___来るでしょう。」











「____社長を殺す____絶好の機会ですから_____。」










お父様はその言葉に少し目を瞑ると此方を見る。パチリと視線が重なるがお互いに目を剃らすことはない。



















「___其でも、構成員同士で血を流し合うよりは善い。」









そう言ったお父様は何時もはすぐ来る筈のお菓子にも飛び付かず静かに社長室へ向かった。














「___A。」









「安心しろ。社長は絶対に死なせたりしない。」



















『………う、ん…。』








乱歩君の言葉に頷いた私は残された善哉を只、見つめた。

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冬蜜柑美味い - テンポ…!褒められるの初めてです!!がんばります!! (2月2日 19時) (レス) id: 161dd8d243 (このIDを非表示/違反報告)
笹の葉 - 話のテンポが好きです!頑張って下さい!!! (1月27日 15時) (レス) id: 8035cab69c (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - きんにくふぇち@他力本願。さん» ですヨネ!…でもそういうポジのお方グッズが少なくて…あ、涙が…… (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - アキハさん» 超、嬉しいのですが!?頑張ります!! (1月15日 22時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
きんにくふぇち@他力本願。(プロフ) - そりゃ社長好きっスよ……というかイケオジ好き。 (1月15日 21時) (レス) @page22 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬蜜柑美味い | 作成日時:2024年1月5日 11時

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