あんずさん ページ19
「失礼します。」
「おや、Aさん。お疲れ様であります。」
「お疲れ様です。」
約束の時間になったため、連絡のあった会議室へと向かった。
例の、あんずさん…がいると思いドギマギしながら扉を開けたが、まだ来てないみたい。
「……あんずさんは、少々遅れるそうです。5分程、他の案件の処理に向かっているそうで。」
「そうなんですね………お忙しい人ですね。」
「ええ。まあ、彼女は優秀ですから……」
そう言って、茨さんはノートPCを開きミーティングの準備を始める。
ここまで茨さんが手放しに人を褒めるなんて……そんな印象なかったから、意外。
それとも、茨さんが褒めるのは本当に意外で。あんずさんが凄すぎるだけなのかも。
茨さんの隣に座り、わたしも資料を広げ準備を始める。
＿＿＿＿＿ガチャ
「すみません！遅れてしまって………」
「やあやあ！お疲れ様でありますあんずさん！本日も大変麗しゅうございます！お会いできてこの七種茨、感動の涙で前が見えません！」
がた！と立ち上がり、ここぞとばかりに敬礼を見せる。
い、茨さん、死ぬほど口が回っている。
「はいはい、ありがとうございます……あ、デザイナーさんですか！本日はどうぞ、よろしくお願いいたします。」
栗色のサラリとしたセミロングをひとつに結び、スーツを着こなす美女。
こ、この方が、あんずさん………
オーラが、えぐい…………。
「あ、う、お、お噂は、かねがね。相原と申します。よろしくお願いします………。」
「お噂………？」
「あ、あ、その、敏腕プロデューサーがいるっていう………」
「あはは、ありがとうございます。でも、そんな大したことないですよ。みんなが凄いんです。」
「そんな………」
謙遜をするあんずさんに対し、私の言葉を遮らんばかりの声量で、茨さんが話し出す。
「いやはやご謙遜を！あんずさんの受け持った案件は全て大成功！スポンサーからの連絡も後を絶たないと聞いております！実際、あんずさんの仕事ぶりは大変参考になりますしねえ！非常に勉強になりますな！あっはっはっは！」
「……………」
「……茨くん、いつも褒めすぎだよ。ありがとうね。」
「いーえいえ！」
なんか、茨さん………
すごい人の前だと、
こんなに、喋る人なんだな。
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斉藤ちく(プロフ) - ちびさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！細々とですが続けていきたいです。ちび様もご自愛ください！ (6月9日 19時) (
レス) id: 43e5963b91 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく拝読しています。展開もドキドキワクワクで…とても楽しみにしております。雨が多く、ジメジメする時期ですが…ご自愛ください。これからも応援しています☆ (6月9日 7時) (レス) id: 190d57c004 (このIDを非表示/違反報告)
斉藤ちく(プロフ) - あめみやさん» コメントありがとうございます。ツンデレ茨からしか摂取できない栄養、ありますよね…。 (6月8日 14時) (レス) id: 771595aedb (このIDを非表示/違反報告)
あめみや(プロフ) - ツンデレな茨もまた良き (6月5日 22時) (レス) @page37 id: a179dcb416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斉藤ちく | 作成日時：2023年5月4日 18時
