僕の恋愛のお話。【実話】

公に惚気けたい ページ5

さて、僕が彼女を好きだと気づいてから2番目に辛かったことは


”惚気けられないこと”


でした。



僕と彼女の日常を見守っている(というか隙あらば野次を飛ばしてくる)周囲の友人たちは、


僕らのことを”疑似カップル”だと思っているので、


僕が彼女のことを恋愛対象として好きだということを知りません。




とはいえ普通に友達としては相思相愛なカップル(笑)なので僕がうっかり



「彼女が可愛すぎて辛い」



などと言おうものなら全力で「リア充撲滅」などと言いながら攻撃してきます。


しかもその攻撃力が凄まじく、僕が一言惚気けるだけで20倍位になって返ってきます。



でも僕も、好きな人といちゃつく中で可愛かったこととか可愛かったこととか可愛かったこととか

まあ恋をしている人間なので、惚気けたくなることが多々ありました。



なので諦めるわけにも行かず、


かといって惚気けすぎてしまうと僕が本気で好きだとバレてしまうので


程々にしなければいけなかったり、制約の多い中で気を張らなければいけなかったりするのが

僕にとってはとても疲れることでした。



どこか、


周囲にバレることを気にすることなく、


自分の性別を気にすることもなく、


攻撃されることもなく、


安全に惚気を吐き出せる所はないものかと考えていたところ、その場所がありました。



僕がジェンダーのことについて知るうちに、新しく知った世界。


Twitterでした。



セクシャルマイノリティ(略してセクマイ)の界隈で、僕はTwitterをはじめました。

最初は惚気けるためにではなく、孤独さを解消するために始めました。



自分が何者なのかわからないという恐怖。

そして、周りに僕と同じような人がいないという孤独。



とりあえず一人でいるこの状況を抜け出したくて、

仲間がいる心の拠り所を無意識に探していたんだと思います。



とにかく、僕は自由を得た感覚でした。

周りに僕の性別のことを気にせずに惚気けることができる。



このことが、僕の中でずっと溜め込んで我慢してきたことをスッと解消してくれました。



こうして僕は、


日頃は友達としての好きだと偽って彼女と擬似カップルを演じ、Twitterで思いっきり惚気ける、


というON-OFFをはっきりさせることに成功しました。

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