broken emotion IV (ページ19)

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夜ご飯は親子丼だった

9人で食べるのは初めて

知「大ちゃんは似合うね、親子丼」

有「そうか？」

八「子供っぽいからね」

薮「親子丼＝子供が好きだからね」

有「なんだよそれ！」

「大ちゃん、食事中に叫ばないの」

有「はーい…」

高「中島くんも似合うよね」

中「そうですか？」

薮「高木も負けてないぞ？」

小さく喜んでいる雄也さん

褒められてるわけではないと思うんだけどな…

山「…伊野ちゃん？」

伊「…」

知「伊野ちゃん！」

伊「…え？」

有「どうかしたの？」

ずっと黙って何か考え込んでいる慧くんをみんなが心配している

伊「どうしもてないよ？」

山「なんか考え込んでいるように見えたけど」

伊「ああ…いや、親子丼って鶏肉と卵だから親子なんじゃん？だからほかの組み合わせでも親子丼だよな〜って思って」

有「あー確かに！」

八「え、それだけ？」

伊「うん？それだけだけど？」

なんだと言って再度食べ始める大ちゃんとひかるさん

だけど私にはそれだけだと思えなくて

あまり食が進まなかった

・

・

・

「ねぇ慧くん…」

伊「ん？」

食後、慧くんの部屋で涼介と3人

伊「どした？」

「えっと…」

山「何考えてたんだよ」

伊「へ？」

山「食事中」

伊「だから〜」

「違う…よね？」

伊「…何が？」

「慧くん1人で考え込まないで話してよ」

慧くんは俯いた

山「気づいてないとでも？」

「慧くん…」

慧くんは話してくれようとしない

山「…まあ、言いたくないんだったら良いんだけどさ」

なかなか話さない慧くんにイライラし始める涼介

慧くんはそれでも話そうとしない

山「…何なの」

伊「ごめん、なんでもないから…」

涼介は慧くんの胸ぐらを掴んだ

「ちょっと涼介！？」

伊「山田…」

山「…わり」

ぱっと手を離して部屋を出ていった涼介

様子がおかしい

「…慧くんなんか知ってるよね」

伊「…」

涼介も慧くんも何か隠してる？

どうして言ってくれないの？

ねぇ…どうして？