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彼は期待を寄せていた、ソニアに。自分を打ち破れるのはライバルであった彼女だと。だがソニアはダンデに勝つことが出来ないとバトルの道から離れてしまった。

 彼は期待している、キバナに。自分を打ち破るのに一番近いのはライバルである彼だと。しかしダンデはキバナの友人であるから、彼がダンデを打ち破り次の伝説(チャンピオン)となった時、彼の身を案じている。自分が今抱える不安や悩みを、そのままキバナに押し付けてしまうと。自分がチャンピオンの座を退く時は負けた時で、その後のことを考えるなんて嫌味でしかない。そのことに対してもダンデは葛藤し自己嫌悪を抱えている。

 そして彼は期待している、アイビーに。ダンデにとってアイビーはそういう(・・・・)存在なのだ。バトルの才能がある、将来の見込みがある、程よく倫理観も欠如している。そしてこの座を彼女に明け渡してから、アイビーが“偶像(チャンピオン)”という地位にあることに心を蝕まれ葛藤しても心が痛まない。だからダンデは、アイビーに自分を打ち破って欲しいと願っている。そして次の偶像(アイドル)としてガラル地方に命を捧げろと、そう言っているのだ。

 アイビーの答えは勿論NO(嫌だ)で、ダンデは『だよな』と笑った。そんな会話が、鮮明に記憶に残っている。

 思い出して苛立ったアイビーは、気持ちを切り替えようと思いながら横断歩道を渡る。今自分がすべきことは、洋服を買って気分をあげることだ。そうだ、ついでに可愛いアイシャドウあったらそれも買おう。万人受けするピンクのアイシャドウとフォーマル用のブラウンのアイシャドウ、そしてメタモンを想った紫のアイシャドウとゾロアークを想った赤いアイシャドウはあるが、メッソンを想ったアイシャドウが無い。水色のアイシャドウがあったって良いではないか、買おう。アイビーはそう決めて、先にコスメを買いに向かうことにした。

 ナックルシティの商業街の中に、アイビーがお気に入りの店がある。そこは分類としては骨董品店だが、一角ではコスメやアクセサリーを販売しているのだ。店主の奥様の趣味で始めたブースらしいが、アイビーはそのコーナーをとても気に入っていた。ブースを設置した店主の奥さんともとても気が合い、気分が向いた時は必ず顔を合わせるようにしている。

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作者名:綿雲しぃぷ | 作成日時:2023年6月27日 19時

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