6 偶然と必然は紙一重 ページ7
「ISH・・お前ら、何でここに?」
「KZの皆さん、久しぶりです〜。君たちこそ、何でいるんですかぁ〜?」
ISHのメンバー、清川が――清川 結宗が口を開いた。
です〜という語尾と、人を小馬鹿にしたような喋り方、そして絶えない笑顔が特徴的だ。
「ここは塾最寄だから、深い理由はないんじゃないか?」
できるだけISHとは関わりたくない、というオーラを纏った上杉が言う。
「そうですよお〜!上くん、分かってくれて嬉しいなぁ〜」
上くんとは何だ、と上杉は思ったがスルーした。
清川に関わるのは危険だからだ。
彼は気に入ったものを手中に収めるために手段を選ばない奴で。
現にそう、アーヤのことを好いている。
塾に来たのだって、KZからアーヤを奪うためであろう。
「お前ら、席座らねーの?」
「若くん、大丈夫だよ〜。僕の席は、事前から予約してるから〜」
そういって、清川はアーヤの隣に座る。
「アーヤちゃん、お隣さんだねぇ〜」
「・・あ、えっと」
「お前なんでアーヤの隣に座ってるんだよ!」
彼曰くアーヤの隣の席=自分の予約席らしい。なんと馬鹿らしいことか。
「ま、別に席くらいどーでも良いんじゃね?」
清川の隣に座ったのは、同じくISHの藍園 逢修。
仲の良い人物にはとことん優しさを分け与えるが、それ以外には自分勝手である。
「お前ら、自分の行為の我侭さをいつ学ぶんだ?」
少しばかり怒り気味の黒木が言った。
その言葉には、どこか気迫が感じられる。
「我侭?そもそも、細かいこと気にするお前らが悪いんだろーよ」
「細かいとはいわず、こちらに挑発行為を行うのはやめてほしいんだが」
2人の会話は噛み合っていない。
ポーカーフェイスの黒木が、少しばかり顔を歪めた。
「本当にごめんなさい・・僕たち、貴方たちに迷惑ばかり・・」
そう言って頭を下げたのは、粟木 舞秀。
KZが知る限り、ISH唯一の常識人だ。
「いや、大丈夫だよ粟木さん」
「そうですか・・?小塚さん、ありがとうございます」
僕っ子たちは実に平和であった。
アーヤは、ISHとKZの人気サッカーチームの行く末をゆらゆら眺めていた。
それから、クッキーを軽くのどに押し込んだのであった。
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あさひ - 読んで、すごくおもしろいかったよ (2017年10月22日 13時) (レス) id: 8f639fa022 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - そなんだー。ありがとー! (2017年9月17日 13時) (レス) id: a868e82522 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - yuunaさん» イッシュ って読むよー!コメントありがとう♪ (2017年9月16日 16時) (レス) id: af5c00d0de (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - 間違えた!ごめん!ISHってなんて読むのー? (2017年9月15日 17時) (レス) id: a868e82522 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - ISHの登場!!KZも十分個性的だけどISHも個性的でキャラ濃いよねー。好きだな。続き楽しみにしてるねー!てかさー。ずっと気になってたんだけどISHっ目なんて読むのー?出来たら教えてー!! (2017年9月15日 17時) (レス) id: a868e82522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナミネ☆ | 作成日時:2017年9月14日 18時