20冊目 ページ21
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挨拶さえしてたら声で判別出来たのに…
多少の後悔と名残惜しさを背にし、ジリジリと前方から躙り寄る顔面凶器をどうやってあしらうかを考える。
皆様どーも、ご機嫌ようと言うか不機嫌よう?
今更自己紹介なんて必要ないと思うけど、その前に僕の命が危ういので最期の事故紹介になると思うんだけどご入用かな??
何て今からでも現実になりかねない事をはっちゃけて言ってみるものの、全く笑えずじまいで現実に引き戻された。
「オシゴト、手伝って欲しくてさ
簡単なヤツだから…ほら」
『今の仕事で満足してるんで…やめてください、竜胆さん』
危険な繁華街にいる様なスカウトマン宛ら、僕を
最も、効力があるかは知らんがな
まぁまぁとどっちつかずの返答を繰り返しては茶を濁し、埒が明かない彼を睨んでみても何も変わらない。
如何せん最早為す術なく、逃げる様に後ろへと足を下げようとしたが
彼の目を何とか掻い潜ろうと後退りを幾度か重ねた後
低い体温が背中に当たり、何かと思って振り返れば奴がいた。
脳内で反芻した3文字は彼の名、僕が梵天の中で1番ヤバい奴と心得ていたナチュラルサイコパスこと灰谷蘭。
最初で最後に見たと思っていたご尊顔は前とは違って満面の笑みであり、まるで新しい玩具を見付けた5歳児みたいに恍惚な表情で瞳を輝かせてはいるものの
本誌でも、あの僕がヤバい奴認定した人物である。
「りんどー、何こいつ
チョロチョロ動き回ってウゼーけど…可愛いじゃん」
「にいちゃ…兄貴もう忘れたの?
前ヤク中と一緒に迎えに行った奴だよ、来栖A」
「えー、兄ちゃん覚えてねぇーわ」
名前が出てもピンときていないらしく、彼はジロジロとじっくり品定めする様な視線で此方を黙々と眺める。
この場合、大体の少女漫画のヒロインやBL漫画の受けはイケメンに気に入られて私/僕どうなっちゃうのパターンだが
差し詰め僕の立ち位置は変わらず壁、壁であって欲しいと願うばかりで何も出来やしない。
何なら嫌って貰っていいんですよ、ネタにしやすいから
損得勘定でしか働かない脳を必死に巡らせ、この場をどうやって切り抜けるかを数秒考えては捨ての積み重ね。
そんな中、悠長な口が呑気な物言いをし始めた。
「じゃあリスちゃん、俺達と一緒に遊ぼっか」
マイキー君、部屋に行くのはまた後になりそう…デス
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わいt - いつになったら更新してくれるんですか!楽しみすぎて死ぬって!! (7月27日 22時) (レス) @page35 id: 258f12dfbe (このIDを非表示/違反報告)
乾燥(プロフ) - くっ...好みすぎて...ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ無理しない程度に毎秒更新待ってますぬ... (2023年1月1日 18時) (レス) @page35 id: c00320f8c9 (このIDを非表示/違反報告)
寝ん子(プロフ) - 莉夢#梵天の信者さん» ありがとうございます!あわわ、神がおるww貴方様の作品も本当に大好きです。 (2022年10月19日 8時) (レス) id: 9e9a5a7301 (このIDを非表示/違反報告)
寝ん子(プロフ) - 雪の兎さん» ありがとうございます!これからも更新頑張ります(*^^*) (2022年10月19日 8時) (レス) id: 9e9a5a7301 (このIDを非表示/違反報告)
莉夢#梵天の信者(プロフ) - あぁ、、、好きです、、、(*‘ω‘ *)最高。 (2022年9月24日 16時) (レス) @page19 id: 9e38cf74ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寝ん子 | 作成日時:2022年9月14日 7時