▽３３ ページ33
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「オレンジでよかった？味」
佑「うん」
「そ、…てかほら、熱さまシート貼りなよ」
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なんでこんなにしっかり看病しているんだ
と自分でつっこんでしまうけれど
福田佑亮の前に、病人である。
さすがに何もしないなんてそこまで薄情者ではないから
…まぁまぁ、
まぁまぁまぁまぁ、…
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「はい、おでこ出して」
佑「いや自分でやるから」
「綺麗に貼れないでしょ、1人じゃ」
佑「…いつも1人で貼ってたし、慣れてるよ」
「…？」
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その一言に気を取られてたら
熱さまシートも取られた。
福田くんのフィルムを剥がそうとする手を掴み
今度は私が奪って
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「今は私がいるじゃん。」
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福田くんはベットの上で私を見下ろす位置にいたから、
貼るには立たないといけないわけで
立ちながらフィルムを外し
おでこってつぶやくと案外素直に前髪をあげてくれた。
やっぱり体調が悪いと流石にいつもの調子はでないもんね
ずっとそうであればいいのに
そんな願いは誰にも届くわけなく
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「よし、綺麗に貼れ___」
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右手を優しく掴まれては
触れたか触れてないか分からないキスをしてきた。
そう、一瞬で顔が離れるとじっと見つめてくる。
何回もしてるはずのキスなのに
どこか初々しさを感じるのはなぜだろうか。
そして、福田くんは角度を変えて口を覆うようなキスをした。
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