人間AIの姫とヤクザの王子【碧棺左馬刻】 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:18,659 hit

Entering the AI society 1 ページ3

Aside

『何これ…召集状？』

「中王区からのだよね。近頃ニュースでよくやってるでしょ？」

「女性だけに使命が課されるとかなんとかって。私にも届いたよ」

「手術しに行くんだよね、けどそのせいでみんな人格が変わったとか言われてるしなんかやだなぁ」

「でも中王区の命令は絶対なんだから従わないと何されるか分からないしね…」

今日は家族のみんながいないので友達と家で女子会を開いている
会話を楽しんでいると突然インターホンが鳴った

訪問者を確認しようとドアを開ければそこには紺色の制服を身に纏いピンク色のラインが入ったジャケットを羽織っている女性がいた

「皇A様でございますね」

『え？は、はい…』

「私は中王区の者でございます。A様にお渡ししたい書類がございましたので伺わせていただきました。こちらです」

そう言うと一つの封筒を手渡した

送り主のところには“勘解由小路無花果”と書かれている

確かこの人って…内閣総理大臣補佐官及び警視庁警視総監、行政監察局局長だったよね
とりあえず役職名が長いのが印象的だけど…

「こちらの書類に目を通し書かれている日時に中王区へお越しください」

『分かりました、わざわざありがとうございます。』

「いえ、では私はこれで失礼致します」

封筒を開ければ大きな用紙が3枚ほど入っていた
ざっと読んだ限り手術の内容、医療費などについて書かれている

「Aはいつ行くの？」

『う～んと…5月の10日』

「まじ？私と同じだから一緒に行こ」

『うん、いいよ』

最後の一枚には使命の内容が記されていた
これから私がどうやって中王区のために働くのか、詳しく書かれている

私の使命は……

料理で人を支配すること