６『天使』 ページ6
「大丈夫？」
あの日、今にも折れそうな彼女の体を支えた。
息が上がっていて、過呼吸となるものを起こしていた彼女。
「あの、立花さん、ですか？」
物凄い美人が立っていた。
ああ、と思い出す。
あの子だ。ハンカチを渡したから返しに来てくれたのかな？
「この間は助けてくださり、ありがとうこざいました」
「そんな、大した事してないから……」
渡されたハンカチは、綺麗にアイロンまでかけてあった。
私はただ、保健室に連れて行っただけなのに。律儀でいい子なんだなぁ。
「えっと、あの、……っ」
「下の名前、教えてくれませんか！？」
急に深呼吸したからびっくりした。
上がり症なのかな？それとも人見知り？
「改めまして、立花彩です」
「……〜〜っっ！！」
な、なんか、真っ赤になってる。
やっぱり人見知りとか……頑張って話しかけてくれたんだろうなぁ。
「あぇ、えっ、と、私は、
「友達に、なってください！！」
もう林檎みたいに真っ赤にしながら言った。
耳まで真っ赤だ。なんか、可愛い。
「ふふっ、よろしく、Aちゃん」
なんか、顔から湯気が出た気がする。
ーーーー
ああ、緊張する。
立花さんのハンカチを返すべく、私は他クラスに来ていた。
あ、居た！！
間違いない。
ショコラブラウンの髪の毛に、あの可愛い顔。
男子が攻めよって来てもいいぐらい天使。
ハンカチを渡すだけ！あわよくば友達にとかそんなんじゃないから！！
「あの、立花さん、ですか？」
一言。
下の名前は分かった。
緊張し過ぎてパニックで、喋り方とか、あわあわしてたなとか、もう穴に入りたいとか、全部置いていて。一言だけ。たったの二文字で彼女を表せる。
天使
もう、何て言うの、可愛すぎて。
いや、トラウマとかなくなったわけじゃないけど、彩ちゃんの声を聴くと、全部吹っ飛ぶ。
他の人と全然声が違う。兎に角落ち着く。
「ぁああああ！！」
「何！？どうしたの！？」
母の声が聞こえるが、今はそれどころではない。
合唱部の件で、ボロボロだった私は彩ちゃんの存在に堕ちてしまった。
「彩ちゃん……」
友達が居ないわけではないが、新しい友達は居なかった。
「可愛かったなぁ」
これから幕を開けるのは、
心が弱い彼女と、正義感が強い彼女の。
あったかい物語である。
ーーーー
百合にしたいわけではない。
時々闇をぶっこむ。
推理も用意してあります。
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みのみの(プロフ) - ゆっくりね。 (2019年8月20日 21時) (
レス) id: 8f8d558b6e (このIDを非表示/違反報告)
白波心(プロフ) - みのみのさん» そうですね。頑張らなくてもいいんですよね。ありがとう。アーヤは本当に優しいです。これからも優しく接してくれます。それで後々問題が起こるけれど……貴方にコメント貰えて、少し肩の力を抜いてみようと思いました。 (2019年8月20日 21時) (レス) id: 4a6ed9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
みのみの(プロフ) - 思い出せてよかったね。頑張っていきしようとすると、もっと苦しくなっちゃうよ。辛い時は、学校休んでもいいんだよ。辛い、苦しい、そんな時は、ズル休みなんかじゃないのよ。アーヤは、優しいね。 (2019年8月20日 19時) (レス) id: 8f8d558b6e (このIDを非表示/違反報告)
白波心(プロフ) - みのみのさん» ありがとう。なんて言ったらいいのか、口下手だから分からないけれど、ありがとうございます。腹式呼吸……久し振りにやりました。思い出させてくれて、ありがとう。 (2019年8月20日 18時) (レス) id: 4a6ed9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
みのみの(プロフ) - 息を吸って、お腹にためて、ゆっくり吐き出したら落ち着くょ。腹式呼吸っていうんだ。よかったら、調べてみてね。我慢はしないで、泣きたいときに、泣いてもいいよ。 (2019年8月20日 17時) (レス) id: 8f8d558b6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白波心 | 作成日時：2019年7月10日 23時
