怪我（Masaki） ページ24
雅紀サイド
雅・和・潤：『行ってきまーす！』
俺たちは元気にそう言うと、玄関を飛び出した。
潤：「ねえ、雅にぃ今日さ、
雅：「おぉぉ！危ねっ！！」
和：「って、気をつけろ！」
危なかった…でも俺の運動神経の良さで転ばずに済んだぞ！
いや、そもそも躓いた時点で俺の運動神経っていいのかな？まぁ細かいことはいいよ。
潤：「はぁ…だ・か・ら・。今日さ、雅にぃ部活なの？」
別にそんなため息つかなくても…
雅：「おう、そうだけど。なんで？」
すると、和と潤は呆れたように顔をあわせる。
和：「今日翔にぃの誕生日だぞ。まさか忘れたとか…」
俺はハッとする。そうだ。今日は１月２５日。翔にぃの誕生日じゃん！
雅：「いや、忘れてはないよ、もちろん。俺が大事な兄の誕生日をうっかり忘れてしまうなんてことあるわけないじゃん！あ、アヒャヒャ！」
和・潤『いや、大いにあり得る。』
ハモってるし！
和：「まぁ大事な兄の誕生日をうっかり忘れたやつはほっときましょう。」
忘れるなや！ここは笑ってごまかそう。
俺はへへっと笑うと、先を歩く。
潤：「笑ってごまかせると思うなよ(笑)」
あ、バレた。
でもマジ最悪だ、俺。翔にぃの誕生日忘れるなんて。プレゼントも買ってないし。
雅：「プレゼント何買ったの？」
俺は潤にきく。潤ならなんかセンスよさそうなもの分かるかも。
「あ、俺？結構考えたんだけど、最終的には人体図の本にした。なんか子供っぽいかな？」
へー。やっぱセンスあるなぁ。
雅：「いや、かっこいいよ、潤！あ、和は？」
和はニヤッと笑う。
和：「俺はウサギ柄のパジャマ。」
はあ？何買ってんだよ？もぉ絶対ふざけすぎじゃん。
和：「雅にぃはどうすんの？」
俺はどうしようかなー？
「んー。なんかこう、毎日疲れ切っている翔にぃを癒してくれるようなものを…あ！ちょっとこう、あれだよ、あれ。あれ系の雑誌とかは…」
「やめとけ。」
潤が素早く突っ込む。俺たちがヘラヘラ笑ってる間に、高校に着く。
でもマジで受験とかあったから全然翔にぃの誕生日プレゼントとか考えてる暇なかったんだよな…
どうしようかな…
「俺、今日部活サッカーだから帰りにプレゼント買って帰る。先にパーティー始めてて。」
和はオッケー、と言うと、中学校に歩いてった。
やっぱ翔にぃに悪いな、せっかくの誕生日なのに俺だけ遅れるなんて。
でも今日大事な試合あるし。俺はチャイムと同時に席に着き、授業が始まった。
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作者名：花凛 | 作成日時：2019年5月9日 15時
