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五十一歩目 ページ3
二郎side
「Aちゃん！？」
俺が部屋に入ると苦しそうに呼吸をしているAちゃんがいた
一体どうしたんだ？
「Aちゃん大丈夫！？あっ…、俺、どどどどうしたら良い？」
俺は焦りに焦ってどうしたらわからなくなっていた
Aちゃんがどうしてほしいとも言える状況ではない
俺はとりあえずナースステーションに繋がる電話の受話器を取った
《はい、どうなさいましたか？》
「Aちゃんが辛そうにしてて」
《わかりました。そのまま待っていてください》
受話器を置くとすぐ看護師さんが来てくれた
そしてAちゃんの様子を確認する
「Aちゃん、とりあえず大きく息しよう。すってーはいてー」
『ふぅーはぁー』
俺はただ立って見守っているだけの自分が情けなく感じられた
Aちゃんに記憶がないとしても俺は正真正銘Aちゃんの彼女なんだ
どうにか力になってあげないと
段々と呼吸が元通りになってくる
だがまだ辛そうだ
医者が来て聴診器を当てたり、喉の奥を見たりと軽い診察をした
その後医者がAちゃんに薬を飲ませるとAちゃんは静かに眠りについた
「Aちゃんは…」
「心配いりません。状況からして記憶の戻り始めだと思われます」
「え！？」
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作者名：クーカー | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/mmyu671
作成日時：2021年9月9日 20時
