二十九歩目 ページ31
Noside
「はい、では今から自由にグループ行動です。午後6時半には必ず旅館に戻ってきてくださいね。」
先生の合図で生徒たちは目指す方向へと散らばっていく
「じゃあ俺たちも行こうぜ」
「おう、そうだな」
「まずは金閣からだね」
鹿苑寺にある金閣は足利義満が立てたとされ、その名の通り金箔が貼られている
初層の寝殿造、二層の武家造、三層の禅宗仏殿造という3つの構造に分かれている
修学旅行では定番の観光地である
6人は鹿苑寺を目指して歩き出した
「わぁ…ここが金閣」
「すげぇ！これ映えるじゃん」
着いて早々みんなが写真を取り始める
他のグループや他校の生徒、観光客で賑わっており、周りをよく見ていないと迷子になってしまうほど人でごった返していた
『写真で見るのと生で見るのとは大違いだね。本物はやっぱり迫力が違うなぁ』
Aはその荘厳さに見惚れていた
「そろそろ次行こっか」
鶴の声かけにより次の目的地、清水寺へ向かおうとすると誰かがAの腕を掴んで後ろへ引っ張った
『え…！？ちょ、ちょっと待って…』
腕は引っ張られる一方でみんなは先へ進んでしまう
それに追い打ちをかけるように人々が行き交い、みんなは見えなくなってしまった
みんなが視界から消えたところで掴まれていた腕は離され、Aは必死に辺りを見回した
『どうしよう、この歳で迷子だなんて恥ずかしい…。それにこんな朝からみんなと逸れたらこの後どうしたらいいの？』
走って探していると何処かから
「A！！」
と名前を呼ぶ声が聞こえた
その声を頼りに探すと入口近くで鶴が叫んでいるのが見える
思わず駆け寄ると鶴が抱きついてきた
「もうーAどこに行ってたの、急にいなくなるから心配したんだよ？」
『ご、ごめん…』
「まぁまぁ、無事に戻ってきたんですしいいじゃないですか。」
そんな会話をしている中、二郎は彼女が誰かに腕を引っ張られて動けなかったことに気づいていた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
近畿へ行ったことがないので京都のどこに何があるとかわからないんですよね…
物語上で回る順番は適当に決めているのですが「そっち行くと遠回りだよ」と思う場面もあると思います。ですがそこは目をつむっていただければ幸いです。
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女王(プロフ) - カミサマさん» 応援ありがとうございます。ご期待に添えるようこれからも頑張って更新を続けます！ (2021年6月21日 20時) (
レス) id: c75b1bd3e5 (このIDを非表示/違反報告)
カミサマ(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしています！ (2021年6月21日 20時) (レス) id: 18de018685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クーカー | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/mmyu671
作成日時：2021年5月5日 16時
