【あんスタ】成り代わったのはいい。諦める。でも相手が病んでるなんて聞いてない（白目【短編集】

【鬼成】人形【鉄虎】★ ページ4

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鉄の想いに、わたしは気づけなかった。







「大将！ お水っス！！」

「大将！ ハンカチっス！！」

「大将！ これどうぞっス！！」

「大将！ 大将！」







「大丈夫か？ おまえの後輩」


『鉄のことか？ 確かに最近おかしいんだよな。嬢ちゃんになんかあったか聞いてみるわ』

「気をつけてくだされA殿！」





ユニットの仲間からの忠告。




もっとしっかり注意していればよかったとわたしは今頃後悔した。あぁ、どうしようか。


だってもう手遅れなんだ。




鉄も、わたしも。





「大将！ お腹減ってませんか？ なんかいりますか！？」



『いらねぇし減ってない』

「えー！ あ、お着替えするっスか！！」






わたしが鉄のお人形になって何日目だろうか。



鉄はなに不自由ない生活をわたしに送らせてくれる。望めばなんでもやるし、くれる。






そう。まるで、人形(ドール)のように。






わたしに尽くすのだ。







にこにことわたしの好きな笑顔を浮かべながら服を脱がす鉄。鉄に似た、なにか。


じゃらりと手 錠の鎖が鳴る。

あぁ、不愉快な音だ。





「大将！！ ローリタと和服どっちがいいっスかね？ 大将は和服ですねやっぱ！！」


「大将はやっぱり和服っスよ☆」





『そうだな、鉄』





お飾りな部屋(ルーム)での人形(ドール)遊び。


なんて滑稽なんだろうか。

鼻で、嗤ってしまった。






ユイ様リクエストありがとうございます！

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