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四九、惨状 ページ49

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街の一角で、轟音と大勢の叫び声が響いた。



夜通しの任務から帰って一眠りした後だったカカシはハッとして窓の外を見遣り、嫌な音を立てる心臓を押さえ付けるように胸元を掴む。

見れば其処からは煙が上がっているのが見え、嫌な予感も相まってカカシはほんの少しの装備と共に家を飛び出した。


ーーイタチとAは確か甘味処へ行くと言っていた筈。イタチが居る訳だから大丈夫とは思うが…


そんな事を考えつつ爆煙の元へ向かっていると、向こうから暗部装束の誰かが向かってくるのが見えた。



「カカシ先輩!」


「テンゾウ、一体何があった」



冷静にと自分に言い聞かせてテンゾウに尋ねると、テンゾウは簡単には説明出来ませんと言って走り出す。

訝しく思いながらも逸る気持ちのまま追い掛けて行くと、ある所で急に空気が冷たくなった。



「…まさか……!」



覚えがある。

これが何だか、オレは知っている。


テンゾウの声も聞かずにその人波の中に飛び込んだ瞬間、焦燥よりも大きな何かが胃の腑を焼いた。



「イタチ!」


「ッ虎面と、鳥面が…っ、追い掛けて、行きました……」


「っ先輩、これ…!」



血を流して倒れるイタチに駆け寄ると弱々しい口調で事態を説明され、テンゾウが焦った様子で何かを拾い上げた。

それを見て思わず息を飲み、怒りに顔を歪める。



「くそッ…!」


「取り敢えず、イタチを病院へ」


「連れて行ってやって。少し辺りを見る」


「はい」



何とか感情を抑え込んでゆっくりと立ち上がり、テンゾウから受け取った物を見つめる。

真珠を模したビーズと群青の花の簪…

紅から貰ったのだと笑っていたのを思い出して息がしづらくなる。


辺りを見回してみれば悲惨な有様だ。


恐らく起爆札で破壊されたのだろう店や地面は、破片に至るまで冷たく凍り付いている。

肌を刺す冷気は少しずつ和らいでいるものの、氷は中々溶ける気配が無かった。


焦燥に胸を焼かれながらあくまで冷静に地面を見回していると何か異質な物を見つけて歩み寄る。



「なんだ、これ…」


「カカシ先輩!」


「夕顔。皆んなも」


「どうしたんです?一体何が…」



凍り付く辺りを見て驚く夕顔に取り敢えず三代目の所へ向かうからと伝えると、反論したい様子は隠さずに渋々頷かれる。

取り敢えず拾った物を持って、三代目の所へ駆けた。


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Rai(プロフ) - 瑠璃烏さん» ありがとうございます! (2020年11月5日 19時) (レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - Raiさん» 機械がてんでダメなので手間取りそうですが…(ー ー;) (2020年11月5日 12時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 恐悦至極でございます(T^T)こんな自己満小説を楽しんで頂けてうれしいです!お誘い、ありがたく受けさせて頂きます。ありがとうございます! (2020年11月5日 12時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - やり方はペーストに画面そのまま押し、通常検索など出来る思いますこの作品も大好きでいつも読ませて頂いていますこれからの作品も頑張って下さい! (2020年11月5日 11時) (レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 初めましてもしもご迷惑無ければご参加出来たら思いますもし無理でしたらお断りしても構いません。イベント後「https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「 あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年11月5日 11時) (レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2020年10月26日 18時

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