十九、訪問 ページ19
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カカシさん達に案内された部屋の戸を開けると、何年も前にお会いしたヒルゼン様が待っていた。
カカシさん達は頭を下げ、その場から去って行き、その背を見えなくなるまで見送ってからヒルゼン様に向き直って正式な礼をする。
「ヒルゼン様、お久し振りです」
「おお…！随分とご成長なされた。もう何年になりますかのう？」
「以前お会いしたのは8歳の時でしたから…もう7年振りになりますね」
「通りで大人になられている訳だ。さ、どうぞお掛け下さい」
「ありがとうございます」
以前お会いした時と比べると、随分お年を召されたようだ。それでもあの優しい雰囲気や温厚な笑顔は変わらず、私を迎え入れてくれる。
知らない人に会うのが苦手な私への配慮なのか、この部屋には今2人きり。春の空気で満ちた部屋を進み、大きな椅子へ腰掛けた。
もう里には慣れたか、暗部の者達は如何か…
そんな話をして笑い合い、ヒルゼン様が姿勢を正す。
「さて…早速ですが、色々と気になっている事があるでしょう。何なりとお聞き下さい」
火影を称する笠を置いたヒルゼン様に促され、では早速と口を開く。
「私は何故、木ノ葉の里へ連れて来られたのでしょう？」
その質問に、ヒルゼン様は予想通りと言わんばかりに頷いて目元を緩めた。
「信じられないかもしれませぬが…、父君のご意向で御座います。何故A様があの様な場所へ送られたのかはご存知で？」
「え…ええ。私のおかしな力が外部に漏れないようにと両親が…」
「御両親は、A様を手放そうと思っていたのではありません。貴女さまに危害が及ばぬよう…、守る為だったのです」
そんな事を突然聞かされても…
というのが正直な所で、黙り込んだ私にヒルゼン様は続ける。
「その後父君が、あの様な閉鎖空間で育つくらいなら木ノ葉に拐って欲しいと」
「……そう、ですか…」
上手い言葉が見つからないまま再び黙り込む私に、ヒルゼン様は笑って言った。
「木ノ葉はA様を歓迎致します。宿へ住んで頂いておりますが、大名家の者として扱って欲しく無ければそう致します」
「！ それじゃあ、私も里の者になりたいですっ」
「勿論。であれば私の事も父とお慕い下され。それが木ノ葉の火影であります故」
「は、はい！」
勢い良く頷けば、ヒルゼン様の手が優しく私の頭を撫でる。
その暖かさに、沈んでいた気持ちがふわりと晴れた。
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Rai(プロフ) - 瑠璃烏さん» ありがとうございます！ (2020年11月5日 19時) (
レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - Raiさん» 機械がてんでダメなので手間取りそうですが…(ｰ ｰ;) (2020年11月5日 12時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 恐悦至極でございます(T^T)こんな自己満小説を楽しんで頂けてうれしいです！お誘い、ありがたく受けさせて頂きます。ありがとうございます！ (2020年11月5日 12時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - やり方はペーストに画面そのまま押し、通常検索など出来る思いますこの作品も大好きでいつも読ませて頂いていますこれからの作品も頑張って下さい！ (2020年11月5日 11時) (レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 初めましてもしもご迷惑無ければご参加出来たら思いますもし無理でしたらお断りしても構いません。イベント後「https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「 あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年11月5日 11時) (レス) id: 1de574fab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2020年10月26日 18時
