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→事件は秒速で解決です ページ9

結局、新作のドリンクにスイーツまで奢ってもらった。
 前来た時に、高くて手が出せなかったやつだよ。
 嬉しいを通り越して、なんだか申し訳ないな。金欠だからありがたいけど・・・。
 
「そろそろ、要件を説明させて貰えるかな」
 もきゅもきゅと食べ続ける私に、黒木君が言った。
「いいよー。食べててもいい?」
 このパイおいしい。
 
「ああ。実は、友人の自転車がなくなったんだ。秀明の近くに止めてあったみたいなんだけど」
「その子、秀明通ってる子?」
「そうだよ」
「秀明って、自転車通学禁止じゃなかったっけ」
 私は秀明くる時には使わないから、無縁なんだけどね。
「そうなんだ。だから、これは自業自得とも言えるんだけどね・・・」
「ま、いいや。おもしろそうだし。続けて?」
 仮にも、私生徒会長なんだけどねー。
 楽しければある程度はいっかーって思っちゃうタイプ。
 
「その自転車がなくなったのは、そいつが秀明に来てから休み時間に確認しに行くまでの間。特徴は、新品の赤と黒のマウンテンバイクで、ハンドルにキーホルダーが付いている。その柄はサッカーボールで・・・」
「K.Wってイニシャルが入ってる?赤色の文字で」
 そう言って、私は指でそのキーホルダーの大きさを表してみせる。
「そうだけど・・・何で知ってるの」
「駅前の駐輪場にあったよ、それ」
「え」
「フツーにとまってた。私、秀明に来るまでの間に見たよ。」
「まじか・・・」
 黒木君は、言葉を失い、固まっている。
 
 どうしようもないから、私は残りのパイを食べ進める。
 あ、中にジャム入ってたんだ。味に飽きてきてたんだよねー グットタイミング。
 
「___あのさ、」
 フォークをくわえたまま、顔を上げる。
「食べ終わってからでいいから、一緒に確かめに行ってくれない?」
「いいふぉー」
 やっぱスタバのスイーツは、美味い。
 
 あ、そういえば今日の授業何時に終わるんだっけ。
 それまでに救護室戻んないと。抜け出したことバレちゃう。

学生の本業は勉学です〈黒木side〉→←→餌付けされてません?



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設定タグ:探偵チームKZ , 黒木貴和 , 上彩   
作品ジャンル:ラブコメ
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作者名:雛あられwith梨の華 | 作成日時:2018年12月8日 14時

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