→ドヤ顔 ページ7
「しゅたっ！」
テッテレー！脱出成功☆
ちょっと着地失敗してよろけたけど、問題ナシっ！
「さーて、どこで時間を潰すかな」
近いのはスタバだけど、この間も行ったしなー。一人じゃ、暇を潰すのも大変なんだよね。
ま、いいや。とりあえず表の通りに出よう。
もちろん裏口からだよ？見つかっちゃうかもだからね。
「おわっ、危ねっ」
「きゃあっ！？！？！？！？！？」
数メートル歩いたところで、頭上から人間が降ってきたっ！？
え、あれか。もしかしてラピ⚫タか。
いや、あれは女の子が降ってくるやつやん！
こいつ、男だし。そこの窓から出てきただけだし。
確か、黒木貴和って人で、秀明のサッカーチームKZに入っている。
同い年で、通ってるのは開成だっけな。名門校だよ、凄い奴。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
あの、近くないスか？
黒木君の顔と、サラッサラの髪と、綺麗な青空しか見えないけど、察するにこれ、“押し倒されてる”って状態なのでは？
それに近すぎて、話すどころか息をするのもなんだか申し訳ない気がするよ。
ってか、どこも痛くも痒くもないけど、どうやって倒れたんだろ私達・・・。
急に黒木君の髪がふぁさっと揺れて、視界から消えた。
「お怪我はありませんか」
お、結構イケボじゃね？
それと同時に抱き起こされる。そのまま身を任せているうちに、気がついたら私は立ち上がっていた。
黒木君が、服に着いた土をポンポンと払ってくれる。
何この子、ジェントルマン感やばいんですけど。
日本の男子中学生とは思えないわ。
そんな彼に、一番の疑問をぶつけてみる。
「ねぇ、あなたも授業フケたの？」
この時間に窓から出てくるって・・・そうとしか思えない。
彼は、一瞬目を丸くして、フッと微笑む。
「君も、そうなのか」
“も”ってことは、フケたんだよね。
このエリートな秀明の中のさらにエリートなKZの子がするなんて・・・意外。
→餌付けされてません？→←サボり魔ほたるちゃん〈ほたるside〉
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作者名：雛あられwith梨の華 | 作成日時：2018年12月8日 14時
