妖精 ページ15
(坂田side)
??「何をぼーっとしておるのじゃ、ボケナスがっっ!!」
突然聞こえたソプラノボイスにそらるさんがびくっと肩を震わせる。
落ち着いてるように見えてなかなかビビりな人だ。
??「ボクの声が聞こえないのか!?こっちを向け!!」
呆然とする俺たちに声の元から白い光が飛ぶ。
首が望まぬ方向にぐりんと曲がる。
気づくと俺たちは彼を見ていた。
身長は小学1年生くらい。
膝下までの白い布に、そこから伸びる白い足。
白い布、はパーカーか…
覗く細い首と巻きついた赤い組紐。
桜色の小さな唇。
目元を隠す長く真っ白な前髪。
パーカーの帽子部分に描かれているのは…
まふ「まふてる?」
まふが首を傾げる。
??「さっすがご主人!!そう、ボクこそが光の使者、ティッシュの妖精まふてるじゃ!!!」
そういって彼は誇らしげに胸を張った。
坂田「でも、まふてるって…」
ただのてるてる坊主であって、少年ではないのでは…?
てる「野暮なこと言うでない、あほんだら!!てるてる状態だと動きづらいのじゃ、ボケナスが!!」
言いかけた俺を遮ってものすごい勢いで罵倒してくる。ちょっと凹む。
そら「君だけなの?」
てる「ボクだけじゃ不満か、無礼者めが」
そら「はんぺんとかは…」
てる「彼奴らならそのうち出てくるじゃろ。そのくらい察せ」
またもやまふてるは、だぼだぼの袖を振り回しながら早口でそらるさんに言い返す。
まふてるはみんなに対して辛口みたいだ。
まふ「ちょっとよくわかんないんだけど…説明してくれる?」
てる「おぉご主人、よくぞ聞いてくれた!!まふてるはそれを説明しにきたのじゃ!!」
まふが口を開いた途端ぱぁっと明るくなるまふてる。
前言撤回。ご主人には従順みたいだ。
うーんと、と大きなパーカーのポケットから彼は何かを取り出そうとする。
小さな図体で大きな口を聞く辺りは結構憎らしい。
けどまぁ可愛いしいいか。
うら「ねぇ」
あ、ここにもおった。小さな図体で大きな口を聞く人。
てる「何じゃ、ボケナスがっっ!!貴様に発言権はないぞ、たぬきめ!!!」
今まで黙っていたうらさんが口を開いた瞬間まふてるは、今までにない剣幕でふっくらした手の中指を思い切り立てた。
うら「え。」
うらさんはあからさまにショックを受けた顔をしている。
てる「まふてるはあのくそたぬきは苦手なのじゃ!!いつもボクの可愛い顔にかじりつきやがって!!!」
しかもやまだぬきのせいなんや。
うらさんめっちゃ可哀想やん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コアラランド(プロフ) - すとぷり....6人...青....あぁ (2020年1月14日 0時) (
レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
れふと。(プロフ) - Liouさん» あれま…結構わかりやすくしたつもりなんですが… これからしっかりわかりますよ~ (2019年9月30日 17時) (レス) id: fdc4b938b2 (このIDを非表示/違反報告)
Liou(プロフ) - すとぷりが出たところがわからず頭を抱え込みながら読んでます(´・ω・｀) (2019年9月28日 11時) (レス) id: 786bb358f0 (このIDを非表示/違反報告)
れふと。(プロフ) - 菜萃さん» コメントありがたいです、ありがとうございます…もっとすこっていただけるよう頑張る所存です！ (2019年9月28日 6時) (レス) id: fdc4b938b2 (このIDを非表示/違反報告)
菜萃(プロフ) - 歌い手で異世界...あ"〜〜〜〜〜、好き。← 無理しないでくださいねヽ(´ｰ｀ )ﾉ (2019年9月26日 18時) (レス) id: b58c2b79a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れふと。 | 作成日時：2019年6月24日 22時
