*5* ページ6
国「そういえばA、この資料なのだが…」
あれから数時間後、私たち二人は探偵社に到着し、各々の仕事に取り掛かっていた。
貴「はい、今日中にまとめておきますね!」
国「ああ、頼んだぞ」
私はよし、と意気込んでデスクに向かい、資料をまとめ始めた。
パソコンのキーボードに指を滑らせて、さくさく仕事をこなしていく。こういった事務的な仕事も私の通常業務のひとつだ。
そして、私には大事な仕事がもうひとつ。
乱「ねぇA、駄菓子が無いよ」
先述の通り、乱歩さんの身の回りの世話である。
世話と言っても、炊事や洗濯とかではなく、あくまで探偵社での乱歩さんのお目付け役みたいなものだ。
適度に乱歩さんに構ったりお菓子やジュースを提供したり。普通の会社ではおおよそありえない傍若無人ぶりだが、まあ乱歩さんなので仕方なし。
貴「あれ、そうでしたか…一緒に買出しにでも行きましょうか」
乱「買出し…まぁ、Aと一緒なら…」
乱歩さんも私のことを鬱陶しく思っている感じはなく、少しは懐いてくれているようだ。
社長のようにはいかないが、いつかは私も乱歩さんを手懐けてみたい。いつかは。
貴「ということで国木田さん、ちょっと駄菓子の買出しに行って参ります」
国「ああ…いや、Aお前、この間の買出しは領収書を受け取ってくるのを忘れていただろう。今回は忘れるなよ」
貴「ひぇ…はい…」
そういえば前回の買い出しの時は領収書をいつもの癖で断ってしまって、私の自腹になったんだった。あの時は金銭的にどうなるかと思ったので、今回は気をつけなければ…。
乱「A、早くして!」
扉の前で乱歩さんが叫んでいる。私は国木田さんに一礼し、荷物を掴んで乱歩さんが呼ぶ方に急いだ。
250人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗(プロフ) - 5ページ 太宰さんに乱歩さんに 乱歩さんを ではないでしょうか? (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 3ページ 丈が眺めの 眺め ではないと思います、、 (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - みずさん» 嬉しいです!ありがとうございます! (2018年8月13日 19時) (レス) id: 3b14457373 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - 乱歩さんに萌えました。あなたとあなたの作品が好きです心から。 (2018年8月9日 6時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - 通りすがりの変人さん» 嬉しいです!頑張ります!読んで頂きありがとうございます〜! (2018年5月27日 5時) (レス) id: a4f8881ef2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飛花落葉 | 作成日時:2018年3月21日 15時