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乱「…ん」
大人しく頭を差し出してくる。ああ、可愛らしい。
伸ばす手が震える。先輩の頭を撫でる手が震えているなんて、何たる失礼だ。情けない。
思考が落ち着かなくなってきた。乱歩さんの頭まで、とても近い筈なのに手が届かない。自分の顔が何故だか赤くなっているのを感じた。
乱「…はやく」
いつもの音量は何処へやら、掠れるような小さな声が聞こえた。思わず目を瞑って、乱歩さんの頭に手を乗せる。
あつい。恥ずかしいならこんなことさせなきゃいいのに。乱歩さんは押し黙っている。
貴「乱歩さん」
なんだかおかしくなって、はにかみながら乱歩さんの頭を帽子越しに撫でた。恥ずかしがっているらしく、返事は無い。
貴「…ふふ、可愛いですね」
乱「…うる、さい」
華奢な身体が今はとても小さく見えた。たまにはこんな乱歩さんも悪くは無いな、なんて思った。
撫でながらふと我に返り、周りを見渡す。
…今日はこのフロアを綺麗にするまで、帰れないだろうな。
乱歩さんは…少しくらい、手伝って…くれないか。
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麗(プロフ) - 5ページ 太宰さんに乱歩さんに 乱歩さんを ではないでしょうか? (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 3ページ 丈が眺めの 眺め ではないと思います、、 (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - みずさん» 嬉しいです!ありがとうございます! (2018年8月13日 19時) (レス) id: 3b14457373 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - 乱歩さんに萌えました。あなたとあなたの作品が好きです心から。 (2018年8月9日 6時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - 通りすがりの変人さん» 嬉しいです!頑張ります!読んで頂きありがとうございます〜! (2018年5月27日 5時) (レス) id: a4f8881ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飛花落葉 | 作成日時:2018年3月21日 15時