恋2 ページ3
私の撮影が終わり。
帰っているとある人とすれ違う。
そのときカシャンと音がした。
そこには鍵、多分今すれ違った人の…。
その人は気づかなかったみたいなので声をかける。
「あの!」
グイッと引っ張ると振り替える。
「ん?」
和泉三月、見てると元気になれるような人。
「鍵、落としましたよ」
「悪い!ありがとな」
「いえ」
互いに眼鏡にマスクをしているから誰か解らないらしい。
和泉三月さんって解りやすいからすぐ気づかれそうなのに。
「っていうか木南A?」
「えぇ、まぁ…お買いものですか?」
どうやら気づいたらしい。
「あぁ、ちょっとな」
「この間の番組見ました、頑張ってるんだろうなって」
「え」
和泉三月さんはみんなより歌が上手いとかダンスが上手いとかはない。
でもエネルギッシュさは人一倍ある。
トークも上手くて憧れる。
「レギュラーの前のNEXTRe:valeの仕切りもすごく慣れていて…」
「羨ましいです」とそう言うと目を見開いた和泉三月さん。
「え、図々しいとかは…」
図々しい?
「なんでですか?先輩の番組で仕切るなんて中々出来たものではないです」
誰でも躊躇ってしまうものだ。
なのに堂々としてる。
「私も頑張らないとって思ったんです!ではまた何かのお仕事で!」
そう言って私は去っていった。
「ファンの子には色々言われたけどそんな事思ってくれてたんだな」
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作者名:歌菜子 | 作成日時:2020年4月27日 16時