【マギ】王妃と政務官

第七夜 ページ8

そのあと、Aはマリアムを家の裏に呼び出した

「なぁに、おねーちゃん？」

マリアムは透き通った瞳でAを見つめる

「あのさ、マリアム……」

(国王様の使いさんには、先程の件は誰にも話さぬよう、って言われたけど…マリアムは家族だもんね)

Aはふぅ、と一息つくと、マリアムの手をとった

「あのね、私とアリババはここを出なきゃならないの。だからカシムと仲良くやるのよ」

「？
Aおねーちゃんはどこへ行っちゃうの？」

「遠い、遠いところ……
もしかしたらもう会えないかもしれないくらい」

そのの言葉を理解した途端、マリアムの目から大粒の涙が溢れてきた

「おねーちゃん行かないで！マリアムもっとおねーちゃんのごはんたべたいよ！おねーちゃんと寝たいよ！行っちゃだめぇぇぇ………」

Aはただマリアムを抱きしめることしかできなかった






(ごめんね母さん
約束、全然守れなかった……)

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