【歌い手】ずっとずっと俺のモノ 【そらる】

好きだよ3 ページ4

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「なんでこんな事しなきゃいけないんですかー」


ハァとため息をつき、背伸びする姿すら美しく見える


あれから何週間か程経った放課後

生徒会室には俺とAしかいない



「ほら、さっさと終わらせないと」


「そんなにせかすんなら、手伝ったらどうです？
そらるさん」


普通の女子より少し低めの、心地よい声で俺の名前を呼んだ


たったそれだけだけど嬉しい



「え〜面倒なんだもん」


その気持ちをはぐらかすように、そうこぼした


彼女と話すのは楽しい


もちろん、二人っきりで


なんだか俺だけが彼女を独占してるみたいだから


好きだな


作業に集中し始めた彼女に、うざいくらい話しかける


ずっと資料とにらめっこしてるから、バレずに近づくのは簡単だった


もうすぐで、抱き締められそうな距離になった時


Aが立ち上がった


彼女は驚いた様子で、大きな目をさらに見開いた



・・・これを期に、彼女を手に入れてしまおうか



なんて、彼女に遠回しに告白した



だけど、無理だった



「私・・・彼氏いるんですよ。その気持ちだけ受け取っときます」



彼氏。


そのワードが忌ま忌ましく思えてきた


よくわからない、どす黒いものが込み上げてくる


申し訳そうにする彼女


「え？お前彼氏いんの？誰


もしかしたら、まふまふ？」


もしかしたら。そんな気持ちで聞いてみた


そうでないと願いたい



「えっなんでわかるんですか」



嘘だろ・・・



こんなに誰かを恨んだ事、初めてかも知んない

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