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六札目 ページ6

「いいけど…。林檎!」

大きな声で誰かを呼ぶ。

「胡桃お嬢様?どうかしましたか?」

「私達を秀明に連れていってくれない?」

「かしこまりました。車を用意しますね!」

林檎さんがかけていく。

「待っててね。」

三分後、胡桃の携帯がなった。

「用意したわ。行きましょ?」

私は、家の中の造りがちんぷんかんぷん。

それでも、玄関に出ると黒塗りの大きな車が待っていた。

「林檎。ありがとね。」

「いえいえ。それより、秀明でいいんですよね?」

時計を見ると、遅刻!

私が真っ青になっていると、胡桃が笑った。

「説明するわよ。安心して。」

「胡桃お嬢様。着きましたよ。」

胡桃はこっちこっちと促す。

忍と一緒に移動すると、目の前に秀明。

早かったな〜

「ねぇ、彩。受付はどこ?説明するから。」

「あっ、こっち!」

今度は私が促した。

「すみません………」

胡桃が話している間に忍とお喋り。

「忍は秀明入らないの?」

「入らない。趣味の時間削って学校いってるのに。勉強は学校だけでいいよ。後は、家で出来るし。」

忍も成績がいいから何も言えない。

「彩!」

胡桃!?

「休み時間から参加しなさいって。」

確かに休み時間まで後七分。

今行っても迷惑なだけだ。

「じゃあ、カフェテリアに行っとこ。」

「ん。」

とんとんゆっくり行く。

いつもは急がなきゃいけないから、こんなにゆっくり行ったのは初めてかも。

「ここだよ。端の方の席で待っとこ。」

「分かったわ。」

腕時計を見ると、もう休み時間。

若武が上がってきた!

早いな。

「アーヤっ!俺になんの用…って七鬼?」

若武が残念そうにうつむいた。なんで?

胡桃はクスクス笑った。

なんで笑うのかが分からない。

「あのね、若武。」

若武がやっと座った。

「この方は椎名胡桃さん。かるたで有名なんだけど、一年前右腕を怪我してしまったの。で、かるたのことが忘れられないんだって。若武もそうでしょ?」

「んまぁ、そうだけどな。」

「で、胡桃にアドバイスしてほしいな。」

「でも、俺のアドバイスが役に立つか…」

「立つわよ。」

胡桃がさっと答えた。

「教えてほしい。」

若武を真っ直ぐに見る。

胡桃の目は若武に似ているな。

「まだ、立ち直れてない。立ち直る方法を教えてほしい。」

若武はそんな胡桃に心を打たれたのか、胡桃をじっと見た。

胡桃は目をそらさず、若武の方を見る。

二人ともかっこいいな。

若武の口が開き始めた。

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晴紗(プロフ) - 杏奈、ありがとう!とっても嬉しいです(*・∀・*)他の作品もよかったら読んでね(*^^*) (2017年6月22日 16時) (レス) id: edacfc28a9 (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - 晴紗さん» 晴紗面白かったよ!応援してるよ!頑張ば! (2017年6月21日 19時) (レス) id: b0b260f969 (このIDを非表示/違反報告)
晴紗(プロフ) - カルマLove☆さん» ありがとうございます!完結した後にもコメントが届いてとても嬉しく思います(*´ω`*)あの、、失礼かもしれないんですけど、暗殺教室のカルマ、好きですか?私も大好きです! (2017年6月4日 8時) (レス) id: edacfc28a9 (このIDを非表示/違反報告)
カルマLove☆ - 完結、おめでとうございます!面白かったです! (2017年6月4日 7時) (レス) id: e8ad036fee (このIDを非表示/違反報告)
晴紗(プロフ) - いちごさん» ありがと!そう言ってくれて嬉しい!でも、この完結の仕方、終了間際に考えついて繋げていくのが大変だったよー!かるたの精霊、という設定。忍がかるたを持っても良かったんだけどね。若武の方がふさわしかったんだ! (2017年5月12日 18時) (レス) id: edacfc28a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:晴紗 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Harusa3/  
作成日時:2017年4月30日 14時

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