キキョウの花を呪いに【呪術廻戦】

ヤブラン ページ5

コロンコロン




甘い味が口の中でひろがる。






いつもの中庭




約束の場所





あいつに会える絶対的空間






『ごめん！待った？』





いつ現れるかなんて彼女の次第





それでも、毎回待ってしまう






いつから俺は受け身になったんだろう





あいつに出会った遠の昔からだ





「いいや、俺もちょうど今来たところ」





なんて、何回か口の中で溶けた飴玉の数





『そー？ならいいや。今日はね、これ持ってきたの！』




出会った頃より全てが魅力的になった




髪が揺れるたび俺の好きな匂いが舞う





『これ、今私のハマってる漫画でね、』


『主人公がヒーロー目指しますってお話し』



「いやアバウトすぎるだろ」



『私説明するの苦手だから、読んでとりあえず』



「わーた」



正直漫画なんてどうでも良くて




Aとの共通点を増やすための物




少しでも多くAと同じものを好きでいたかったり、同じものを知っていたい





背伸びしても届かないなら






ズルしてでも届かせる






例え他の奴らがどうなろうと、





俺を見てくれればそれがいい。





『もー、話聞いてる！？』


『全然聞いてなかったでしょ』



『もう話してあげない』



「悪かった、もう一度話してちゃんと聞くから」




そのコロコロ変わる表情も




子供っぽいところも




それでいてどこか大人びているところも






全部全部、好きなんだと思う









例え、これから大人になって香水つけるようになっても


その匂いが好きになるし




派手な髪型にしたって




何したって、




Aだから全て受け入れられる。




『それでねー最近私の飼ってる猫がさ子供産んだの！』


『5匹生まれたから、どうしようかなって思って』




「猫屋敷になるな」




『そーなんだよね。そしたら幸せだね』





「あぁ、幸せだよ」




『うん、とっても』







また、どこかを見すえる目






きっとAは俺じゃダメなのかもしれない





でも





『へ？』





何時でもAの手を握って






俺がいるって









そしたらいつか







俺だけを見つめてくれる







ｰｰｰｰｰ
なんか五条女々しいですかね…


ちなみに私は東堂が好きです。

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