キキョウの花を呪いに【呪術廻戦】

アネモネ ページ23

それから段々と悟ちゃんとのそういう行為が増えた




ハグとかキスとかじゃない




もっとそれ以上の




恥ずかしいとか、気持ちいいとかそういうのじゃなくて




ああ。私生きてるなって




悟ちゃんに愛されてるなって実感出来る時間




悟ちゃんとの繋がりを作れる時間




『あー、バカみたい』



そんな事しなくても悟ちゃんは私を愛してくれるし、私だけを思ってくれる




でも、




それを形に表したい




『私何やってんだろ』



隣ですやすや眠る悟ちゃんはまだあどけなくて



私は大人




彼は子ども




自分の愚かさをひしひしと感じる





まだ彼はおとなじゃなくて、大人の私が導いてあげなきゃ行けないのに



道連れにしてしまってる




きっと両親がいなくなったあの時から少しずつ壊れて言ったんだと思う




今隣で寝てる彼はこんなにも無防備で、



きっと彼自身も欲しくて生まれた訳じゃない



ただ、持って生まれてしまっただけ



私と一緒




私たちに罪はない





この汚い心をコロシタイ




醜い思考をケシタイ






『ごめんね、悟ちゃん』



『こんな不出来な私で』




床に落ちる衣服を着て家から出る



｢…｣


｢なんなんだよ｣



五条はさみしかった




唯一の居場所が



唯一の愛する人が




壊れかけている





自分の愛が重すぎるのではないか


もしかしたら一方通行で、Aは俺のことなんとも思ってないかもしれない


考え出したらキリがない




五条は産まれた時から、なんでも出来た、なんでも与えられた



でも、本当に欲しいものはどんどん先を行く




いらないものばかり道にころがって







｢ひとりぼっちは嫌なんじゃないのかよ｣




でも、1人になりたがる



1人で抱え込みたがる



Aがまだ隣にいたという温もりを感じたくて、布団にくるまる




｢すっげえ好きなのに｣



｢わかんなくなる｣




あの日誓った言葉は




いつしか呪いに変わってく





2人は縛りあって




お互い悲鳴をあげる






『誰かが終わらなきゃ、』



『きっと私たちは進めない』





だからごめんね





ｰｰｰｰｰｰｰ
終盤です

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