紫陽花 ページ20
緋麗家に伝わるこの眼
真っ赤な瞳
でも私は深紅の瞳
幼い時から、
【産まれたのは、緋眼ではなくて…】
【いつになったら緋眼が産まれるんだ】
周りは求めた
数百年に1度現れる緋眼に
そして私は不完全ながらも赤い眼を持つ
それだけでもこの家は安泰だった。
そして私も、家族がいれば
「A、貴方は辛いだろうけど、ずっと私がそばにいるわ」
「私はあなたのその瞳の色がとても好き」
「愛してるわ、私の可愛い娘」
私を優しく包み込むこの温もり
酷く安心する
昔からよくお母さんが話してくれた
【緋麗家に伝わる真っ赤な眼、それを私たちは緋眼と呼ぶの。】
【その力は赤さによって変わって、呪霊を一定の間従わせることが出来る】
【だから、呪霊を祓うのには持ってこいの術式】
【その分、緋麗家に産まれる他の人達は、呪力が少ない】
【お母さんも、呪霊は見れるし、低級の呪霊なら祓える】
【貴方が産まれる前に当主に居た曾お祖母様以外はみんなお母さんとおなじくらいの呪力しか持たない】
【この家は、貴方の持つその瞳によって繁栄してるの】
【おかしい話しよね。】
そう言っていつも悲しげに笑うお母さん
なんでかは分からなかった
そして、私が5歳になった頃
私の異変に気づいた母が家に家族旅行だって嘘ついて私を連れ出した。
不思議と私の体は熱くなる
『ねえ、お母さん…熱いよ』
「大丈夫、私が何とかするから」
「今お父さんが買い物に行ってくれてるから」
「もう少し待ってね」
今でも鮮明に覚えてる、あの時の母の顔
私を本当に心配してた
それから少し経てば症状は落ち着いてきた
でもお母さんとお父さんの顔は晴れない
そして、母は
きっと私が緋麗家の本当の眼の能力の持ち主だって考えた
真っ赤な眼も不完全
本当は私の瞳の色
深く堕ちるような紅色
その瞳こそが、緋眼
その呪力は未知数で、私たちが把握してる術式以上のものかもしれなかった。
きっと、私の本当のことがバレれば私が消されるって
最近五条家で産まれた子供
あの子がいる限り、私は邪魔になる
「お姉ちゃんがAを守るからね」
あの時の姉の言葉、
父と母の私に向ける愛情
もうこの時から決まってたんだと思う
そして、その旅行の帰り道
私を残して家族は死んだ
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ゆあ - とても、二人の愛が見えてきて面白かったです(^^)(^^) こんなにも面白くて何回も読み直してしまいました。感情移入もできましたし、最高でした!(^^)(^^)続きもゆっくりで良いので、よろしくおねがいします(^^)(^^)その時は、必ず読ませて頂きます(^^)(^^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: fb16359603 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - プスメラウィッチさん、コメントして下さり誠にありがとうございます。そう言ってくださる方がいますと私としてもやる気が出ます。頑張って更新していきたいと思います! (2021年3月19日 22時) (レス) id: 6d339b4417 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - みーさん、返信遅くなり申し訳ありません!別編でもコメントして下さりありがとうございます!!! (2021年3月19日 22時) (レス) id: 6d339b4417 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、続きが楽しみです。頑張って下さい。応援してます。 (2021年3月14日 18時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ。 (2021年3月9日 23時) (レス) id: 273ade198c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2021年3月9日 13時