キキョウの花を呪いに【呪術廻戦】

マンサク ページ13

『無理だよ、私が呪術師を辞めることなんて』

『この眼を持ってあの家に産まれた時点で』


『心配してくれてありがとう。』

『私、今とっても高専が楽しいの』

『大切な友達もできて、やっと呪力と術式の使い方にも慣れてきた。』

『自立できてるって感じられるの』



半分ほんとで、半分嘘



本当は呪術師になんてなりたくない。

私の術式になれることが怖い


でも、私にとって由基は大切な友達



｢そうかよ、辛くなったら言えよ｣

｢俺、もっと強くなってAを守れるようにする｣




悟ちゃんにむけられる愛情が心地いい


絶対に私を愛してくれるって分かってるから




『まだ、悟ちゃんは若いんだから、私よりいい人できるかもよ？』

『こんな私でいいの？』





私の口から出る言葉は建前で、本当は絶対に悟ちゃんを離す気はない。


一生私だけを見て、私だけを愛して


私しか居なくなればいい。



｢なんだよそれ。俺がAがいいって言ってるんだからそれでいいだろ。｣


恥ずかしそうに顔を背ける



あぁ、こんなにも強く、真っ直ぐに人に愛されることが快感だなんて。






ダメ…




どんどん可笑しくなっていく思考




こんなの最悪な人間じゃない



やだやだやだやだ。




自分が醜くなっていくのが分かる



黒くて醜い化け物



『いやだ、いやだ、やめて…』



『こないで！！！！』



｢A！！？｣


｢どうしたんだよ！！｣



誰なの、私を苦しめるのは



ねえ、なんで私なの。






怖いのは嫌だ



辛いのは嫌だ



悲しいのは嫌だ



寂しいのは嫌だ






ねえお願い





私の存在意義を見出して






『一人ぼっちは嫌だ…』






しっかり抱きしめられる感覚はあるのに





温かさを感じられない





今私を抱きしめてるのは誰？





なんで私を見て泣いてるの





私が醜いから？




『やだ、やだ、もっと強く抱き締めて…』





人の温かさを感じたい




どんどん身体中を蝕む…呪力…？






これは何…






なんなの。






目を開けてるのに、





真っ暗で





何も見えなくて、





悟ちゃんが私を抱きしめてくれてることだけ





声も、息遣いも、温かさも






全部感じない






私は今どこにいるの？






あぁ、





堕ちていく







ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
なんかやばい人にしてしまいました。反省です

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