愛しているのにわかりあえない ページ39
××
ヴォルデモート卿による迫害は日を増すごとに恐ろしくなった。毎日、毎日、毎日、毎日、いろんなところで殺人や行方不明者のニュースが入って来る。ホグワーツは唯一、安全な学舎だった。すべて、アルバス・ダンブルドア校長の力によるものだ。
もう見て見ぬ振りは出来ないところまで来ていた。その日、私は卒業したばかりのレギュラスを呼んで、ホグズビード村で会った。別れを切り出すために。人通りが多いところで話せる内容ではなかったから、近くの廃屋に入った。
「レギュラス。私、もうあなたとはいられない」
「……？どうして？急に……何かあった？」
心底理解できないという風に首を傾げる彼に、ああ、このひとは根本的に私とは違うのだと悟る。
「ヴォルデモート卿のこと」
「……それが？」
「レギュラスは
「……ちょっと待って。確かに僕は君の言う通り、
「じゃあどうして私と同じマグル育ちを迫害するのよ！！」
私以外のマグル育ちは平然と迫害するくせに、私だけは傷つけないなんて、そんなこと信じられない。私のことを愛しているなら、マグルやマグル育ちの魔法使いを大切にしてよ。
「君は何も分かってない」
「分かってないのはそっちでしょ……！
あなたと一緒になって、あなたがマグルたちを迫害しているのを黙って見ることなんできない。いつ私も殺されるのかわからないという不安を抱えながら生きていくなんてぜったいにいや！」
「クララ……」
「私のことが好きなら、私のことを本当に愛しているなら、ヴォルデモートじゃなくて私を選んで。マグルを虐げる道じゃなくて、マグルを守る道を選んで」
「……クララの方こそ。僕を本当に愛しているならダンブルドアでもマグルでもなくて、僕を選んで」
愛しているのに、こんなにも好きなのに、どうして私達はわかりあえないのだろう。愛してる。ただ一言、そう言った。
「僕も、愛してる」
「それでも私を選んではくれないのでしょう……」
「君だって、僕を選んでくれない。お互い様だよ」
私達はもつれあうように抱き合って、キスをした。彼が私の服を脱がせていく。レギュラスのことが好きだった。愛していた。愛しているからこそ、私達は。
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や(プロフ) - とても面白かったです……。主人公ちゃんとロックハート、クィレルとの絡みとかめちゃめちゃ良かったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年3月20日 20時) (
レス) id: b5a009288d (このIDを非表示/違反報告)
ぴ - 初めまして。とっても面白くて大好きな作品です。応援しています！一つだけ気になったのですが、OWA試験ではなくOWL試験ですよ！ (2021年9月10日 14時) (レス) id: dbaf625547 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - mikittyさん» 更新してすぐにコメントくださりありがとうございます！mikitty様は一番最初にコメントしてくださった時からずっと応援してくださっていて本当に感謝しかありません…！リセットの方でも宜しくお願いいたします！ (2021年9月9日 1時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 完結おめでとうございます！！「リセット」期待しています！ (2021年9月9日 1時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 本都さん» コメント返信遅くなってしまい申し訳ありません…全部大好き、って最高に嬉しい言葉だなと思いました…本当にありがとうございます！こちらの作品はもうすぐ完結しますので最後まで宜しくお願いいたします！ (2021年9月8日 22時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
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