検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:18,398 hit

俺とお前の立場とは。 ページ11

〜中也side〜

--------キリトリ線--------

俺は首領に言われるが儘Aを連れて自宅のあるホテルへと車を出した。Aは大きな本部ビルや俺の周りに居る黒服達に驚きの表情を見せ乍俺に従い車に乗り込んだ。

重い何とも言えない空気が車内を漂う。

Aは特に話す必要も無いと思っているのか黙って女らしい綺麗な姿勢を保ち乍、景色の中に異様な雰囲気で漂っていた先程までのポートマフィアビルを眺めていた。

絶対に此方と目を合わせないようにしているな。

そうは分かっていたものの別に此方を向いて欲しい訳でも無かった為特に声を掛けることも無かった。

そりゃあ、そうだよな。
無理矢理見たことも無い土地に連れてこられたかと思えば「此処はお前の世界では無い」だとか「異能力の複製の為に召喚した」だとか「ポートマフィアに入って貰う」だとか言われても、現実味なんて沸く訳も無い、寧ろ不信感ばかり募っていく。

だからといって、俺が手前に同情する気も無い。
俺はこれまで通り首領からの任務を遂行していくだけだ。
使い勝手の良い部下が出来たと思えばいい。

そう自分に言い聞かせていると、自宅…兼此奴の自宅になるポートマフィア傘下のホテルに辿り着いた。

「着いた。降りろ」

短く伝えると共に命令形になった口調に少しばかり後悔する。

分かりました、と居って直ぐに車を降りるA。

怒ってるのかな…
否、仮令此奴が怒っていたとして、其れが俺に何の関係がある。俺が命じられたのは身の回りを整えさせるだけで、御機嫌とりをしろとは命じられていない。

そうは分かっていても、矢張り顔色を伺ってしまうのは俺の悪い癖だ。

嗚呼、確りしないと…
危惧していた通り、俺は捨てられてしまうかも知れない。


蒼天の瞳には、ほんの少し雲が出てきた。

新しい家とは。→←血に染まる世界に綺麗な君は。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
31人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Lease(プロフ) - お久しぶりです、切愛と申します。突然ですが、2年振りにアカウントを変更してリメイクをさせて頂きます。以後この内容はLeaseに引き継がれますので、どうぞ宜しくお願い致します。 (2021年10月1日 19時) (レス) id: 38aa326773 (このIDを非表示/違反報告)
切愛 - 私の端末で問題が発生しています。ログインしようとしてメールアドレスとパスワードを入力したら、その前のページに戻ってしまい、ログインが出来ません。解決方法が分からず、、しばらく投稿出来ないかも…ネタ自体はできているので…少々お待ちください。 (2020年3月31日 9時) (レス) id: a4a2215412 (このIDを非表示/違反報告)
切愛(プロフ) - ごめんなさい…投稿全然出来てません…学校休みになりましたので、今後はきちんと投稿させていただきます…どうかお見捨てならず付き合っていただけると大変光栄にございます (2020年2月29日 9時) (レス) id: 582fb3c1a0 (このIDを非表示/違反報告)
神代 雫(プロフ) - 初めまして。作品読ませていただきましたが、とても丁寧に書かれていて読みやすかったです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください! (2020年1月25日 11時) (レス) id: ebdbc134af (このIDを非表示/違反報告)
切愛(プロフ) - 皆様こんにちは、とうとうお話がいっぱいになりました。次の1話書け次第続編公開するので暫しお待ちを。あと更新出来なくて本当にすみませんでした!これからは更新頻度落ちないように頑張っていきます。まだまだ続きます、これからもどうかよろしくお願いします! (2020年1月14日 20時) (レス) id: 6f3c1f7dd8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:S/S x他1人 | 作成日時:2020年1月1日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。