†漆佰拾陸† ページ17
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夜蝶「妖怪とか神とか………
こうやって深く関わると、必ずどちらかが
悲しい思いをするだけなの。
だから、嫌い………
感傷的になって振り回される。
そんなの疲れるだけよ。
だから面倒なのよ」
切国「！」
夜蝶「自分を守るのに、精一杯なのに」
嗚呼、そうか。主がいつも笑っていたのは、
そう言う事だったのか。
そうやって、線引きしていたのは
自分の精神を守る為に。
そうするしか自分を守る術を、
主は知らなかったのか。
小さな背中が、今にも消えてしまいそうだった。
本当に、主は一人だったのか。
夜蝶「失うのは、こりごり、ょ………」
切国「…………」
夜蝶「！山姥、切？」
切国「俺は何も見ていない」
夜蝶「ぇ………」
切国「見ていないから、な」
俺は自分の布を主に被せた。
主は強がる。泣けもしない………
弱い所を見せたくないんだ。
それが主の弱み。
だが、言ってくれなきゃこちらは分からない。
分かってやりたいのに分からないのは、
もどかしいだけだ。
少しでいい。主が弱い所を吐き出せるくらいに、
この場所は少なくとも、主の味方であれれば。
夜蝶「山姥切………ごめ、ごめん、ね………」
切国「気にするな」
夜蝶「わた、し………」
切国「分かっている。俺は傍にいる。
あんたの傍に、居続ける。
写しの俺だが、今の主はあんただ。
あんたを、一人にしない」
“俺は、ここにいる”
夜蝶「…………ふは、ﾌﾌｯ」
切国「な、何だ。何を笑ってる？」
夜蝶「ううん、嬉しいのよ……
初めて言われたわ、そんな事」
切国「そう、か」
夜蝶「貴方、綺麗な顔をしてるわね。
まともに顔を見たのも初めて」
切国「な、きき、綺麗とか……言うなっ」
夜蝶「ふふっ………あの時、初期刀の中で
貴方に手を伸ばしたのは、
恐ろしい刃なのに、優しいものを感じたからなの」
切国「………優し、い？」
夜蝶「あまりにも綺麗で、優しい気配だったから、
つい手を伸ばしてしまった………
ただ、それだけ。
でも思っていた通り、貴方は優しいのね。
よく人を見ているのね」
“思わず、泣いちゃったじゃないの”
俺も、初めて見た。
あんたの本当の笑顔を。
あんたは、そんな風に…………
幸せそうに笑うんだな。
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冷泉 雪桜(プロフ) - 鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←さん» コメント、そして受験おめでとうございます！ようやく切国さん登場で私も楽しく書かせて頂いてます笑これからもよろしくお願いします (2020年3月26日 8時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←(プロフ) - ついにまんばじゃああああいい!!!あ、いつも読ませていただいているものです!もういつもいつも展開にわくわくさせられっぱなしで本当に見ていて楽しいです！これからの更新も無理せずに頑張ってくささい! (2020年3月24日 17時) (レス) id: 833b5b0a6b (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 桜舞姫・蝶月姫さん» いつもコメントありがとうございます。アーカイブは全部合わせると大体本編の3分の2くらいまで真相が分かるようになってます。是非読み返して見てください！ (2020年3月23日 22時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞姫・蝶月姫(プロフ) - 続編おめでとうございます！アーカイブ...ついに最後か！にしても朱鷺と夢主が親戚？？だったとは.......時を越えて、本丸を継いだ。ﾌｯ縁とは不思議なものだね...←誰？ (2020年3月23日 15時) (レス) id: fcb098628f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年3月22日 20時
