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エドラスのAは先程までの威厳はどこへやら。
んべー、と舌を出しておちゃらける。
エルザはそんなエドラスのAに対し、
もう一度攻撃を仕掛けようとした時。
彼女の槍を下から蹴り上げる一つの人影が現れた。
低い体制から、エルザの槍を蹴り上げるその人影は、
長い髪を翻しつつ、ニヤリと口角を上げる。
『こっちのエルザも恐ろしいねぇ』
ｴﾙｻﾞ《な、！？》
ﾙｰｼｨ「！！Aー！！！」
そう。その正体はAだった。
彼女は上手にそのまま低い体制から体を捻り、
小隊に攻撃を仕掛ける。
彼女が得意としている体術だ。
一般兵などは、彼女にとっては相手では無い。
蹴り上げ、蹴りおろし、確実に急所を狙って
兵士達を鎮めていく。
ある程度蹴散らせば、そのままルーシィ達の前に着地する。
『よっ。すまんな遅くなった。
ハッピー、シャルル、ルーシィ』
ﾊｯﾋﾟｰ《Aー！！》
ﾙｰｼｨ「来てくれた………！」
『おうよ。とは言っても、今の俺は魔法が使えないポンコツだ。
逃げるに越したことはねぇ。ひとまず、このまま逃げるぞ』
ｼｬﾙﾙ《でも！》
ﾊｯﾋﾟｰ《エドラスのエルザが！》
ｴﾙｻﾞ《ｯ、させるものか！》
《させるかよ》
再びエルザが槍を構えるが、その前に立つエドラスのA。
思うように出来ず、エドラスのエルザは
苛立ちを露わにしていた。
ｼｬﾙﾙ《あれはこっちの世界のあんたよね？
どうして私達に手を貸してくれてるの！？》
『君等と逸れた後で色々とな』
《おい！流石に妖精狩りのエルザを足止めすんの、
俺でもキツイんだ！行くならさっさといけ！》
ｴﾙｻﾞ《A・ディオーレぇえ！！》
『………だってよ。話は後だ後！！』
「エルザ様ぁあ！！」
ｴﾙｻﾞ《！今度は何だ！！！！》
その時、一人の兵士がエルザに駆け寄る。
エルザは苛立ちながら要件を聞く。
その前に、ふと流れ込んだ冷気。
冷気は霧のようにあたりに充満した。
そしてその霧の向こう。
あとから来た兵士たちの後ろから
二つの人影がこちらに向かってきていた。
??「おいコラてめえら。そいつら、
ウチのギルドのモンだと知っててやってんのか？」
??「ギルドの仲間に手を出した者たちを、
私たちは決して許さんぞ」
『ガジルのやつ、上手くやったみたいだな』
not,side〜end〜
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2024年3月4日 0時
