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「
「マズイですよエルザ様！！」
「だ、駄目だ、勝てない………！」
見下すようにエドラスのAは静かに目を細める。
エルザが率いる小隊の兵士達は、彼を見て尻込んでいた
エルザは奥歯を噛み締め、ぎりぎりと歯ぎしりをする。
しかし少し口角を上げ、槍を突き出しながら声を上げた。
ｴﾙｻﾞ《まさか逃げてばかりだったお前がここに現れるとはな》
《…………勘違いすんな。俺は機会を伺ってただけだ。
この国の王をぶっ飛ばす機会をな………》
ｴﾙｻﾞ《この世界から魔法を消そうとした反逆者めが。
だがもう遅い。我々はコードＥＴＤを発動した。
これからは人の時代が来る》
《その思想には賛成だが、そこに魔法は必要ねぇ。
いい加減、魔法に固執するのは止めろ。惨めだぜ》
ｴﾙｻﾞ《…………生まれながらにして、
魔力を持つお前に何が分かる！！！！！》
エルザはそう怒号を上げ、槍の魔力を持って高く跳躍する。
空中に居たエドラスのAよりも上空に飛び上がり、
一気に槍を振り下ろした。
しかしそれに対してAは動じない。
翼を広げ、手を伸ばす。そして指をパチンッと鳴らした。
瞬間、大量の鋭利な何かがエルザを襲った。
ﾊｯﾋﾟｰ《どうなってるのー！！！？》
ｼｬﾙﾙ《！彼、道具無しで魔法を、！》
ﾙｰｼｨ「うっ、凄い質量………！！あれは、一体！？」
ｴﾙｻﾞ《ゔっ！？》
エドラスのエルザを襲ったもの。
それは──羽根だ。
無数の羽根の矢が、エルザに向かって放たれたのだ。
それだけではない。その矢は一枚一枚、風をまとっている。
矢が壁や床に刺さると同時に、
羽根に纏っている風が巻き上げ、
威力を底上げし、追尾攻撃しているのだ。
その矢は無限にエルザに向かって放たれている。
エルザはなんとか槍で受け流し続けているが、
彼女の武器である槍は刃こぼれを起こしていた。
ｴﾙｻﾞ《ｯ！私の槍が………！》
《お前、一度だって俺に勝てたこと無かったろ。
俺は仲間を逃がす為にこれまで手加減してたが………
ようやく、お前に落とし前をつけることが出来たよ》
ｴﾙｻﾞ《！おのれ………おのれぇ！！》
《…………さーて、妖精狩りエルザに一回だけでも
これまでの落とし前をつけたかったから攻撃したが、
なーんか一回攻撃したら満足したぜ。
んじゃ、もう要はねぇから、とっとと失せなー》
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2024年3月4日 0時
