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ナツ「エドラスにみんながいるんだろ?
だったら、助けに行かなきゃな」
ナツは口角を上げ、ニヤリと笑う。
シャルルからしてみれば、
半ば話を理解できていないであろう
ナツに呆れしか無かったが、それもあってか、
シャルルの意志も固まったが、彼女は再度確認の為に
これからする事のリスクを口にした。
シャルル《だけど、助けられるかは分からない。
そもそも、私たちがエドラスから帰ってこれるのか、
どうかさえ…………》
『まあ、一つの世界を相手に魔法無しでってのは
確かに不安要素ではあるが………行くしか無いだろうよ』
シャルル《そもそも、どうしてあんたはあんたで
そこまでエドラスに詳しいのよ》
『………言ったろ、ミストガンから聞いてたんだよ。
それに、ディオーレ………俺に魔法を教えた
色々と聞かされていたからな。
とにかく今は仲間だ。助けないといけない』
ナツ「嗚呼、仲間がいねえんじゃ、
こっちの世界には未練はねえし。
………イグニールの事以外は」
ウェンディ「私も」
ハッピー《みんなを助けられるんだよね、オイラ達………》
腹の音を鳴らしながら、ハッピーはまた不安そうに呟く。
それを聞いたシャルルはなんとも言えない顔をしていたが、
ふるりと首を振り、改めて自分の意志も伝える。
シャルル《私だって、まがりなりにも
母国の責任でこうなった疚しさもある訳だし…………
連れてってあげない事もないけど、いくつか約束して》
not,side〜end〜
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Aside
そう言ってシャルルが提示した約束事は4つ。
一つ。シャルルがエドラスに帰る。
それはつまり“使命”を放棄するという事になる、らしい。
向こうで王国の者に見つかる訳にはいかないため、
全員変装をする事。
二つ目はシャルルとハッピーにエドラスから
与えられた使命について、詮索しない事。
三つ目シャルル自身もエドラスについては、
与えられた情報以外に何も知らない。
細かいナビゲートは出来ない。
そして、最後は。
シャルル《最後に…私とオスネコが
貴方達を裏切るような事があったら、躊躇わず殺しなさい》
裏切りがあれば殺せ、とのことだった。
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2024年3月4日 0時