21話 ページ21
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「ただただ入間さんの頭がオワコンなだけよーく伝わった」
「ありがとう。わかってくれて」
「でも確かに不思議だな。あの日あった時からって、前に一度会ったとことがあるってことだろー? でも雨宮はそんな記憶がないわけでー…えー、なんかちょっと怖いなー」
「今のバイト先が初めてのバイトだったよな? じゃあどこが知り合ったキッカケなんだ…?」
「やっべ推理ゲーみたいになってきた」
「男はそういうの好きだからね〜」
女子の友達にすら話したことがない入間さんとの出会い。ちょっと言おうか迷ったけど、改めて言葉にして話してみると頭の中でぐるぐるぐちゃぐちゃしていた記憶が整理されて、話して良かったと思った。そんなに重い話じゃないけど、知らぬ間に変な風に過去が改竄されていたら嫌だしね。
喋って疲れてしまった口にアイスを入れて頭をリフレッシュする。あー美味しい。幸せだー。
美味しいものは脂肪と糖で出来ているとかいうCMを昔見た記憶があるが、そんなもの今は関係ない。幸せな感情に浸れればいいんだよそんなこと。これ名言だからな。迷言とも読む。
最後の一口を食べ終え、一度棒に書いてある文字を確認してから友人はそれをゴミ箱に捨てた。一応「ハズレ?」と聞くと「ハズレ」と予想通りの返答。当たりだったら捨てないもんね。当たり前だ。当たりだけに。
「今ぜってーしょうもねぇこと考えてただろ」
「待ってやっぱりお前さん入間さんのストーカーでは?? それこの前全く同じこと入間さんに言われたんだけど。怖い怖い!! 近付かないで!!」
「離れるな!! ったく…お前の顔見たらんなこと丸わかりなんだよ! 訂正しろ訂正!! 俺は入間さんのストーカーじゃねぇって!!」
「どうする? 訂正しなくてもよさそうなやつだけど?」
「うーーん…しゃあない。ハーゲン先輩で手を打とう」
「怒るぞ」
「調子乗りましたさーせん」
私もアイスを食べ終わりゴミ箱に捨て、チラリと店内にかけられてある時計を見るともう七時前だった。そろそろ帰らないとお母さんが心配するし、晩御飯が待っている。
「時間も時間だし、そろそろ解散しよー」
「そうだな。お前一応女だしこんな時間までこの街ぶらつかせるのあぶねーしな」
「喜んでいいのか喜んじゃ負けなのか微妙なラインだなー」
「まーまー! じゃ、帰りますか〜」
コンビニ前で私達は別れて、それぞれの家へ向かって歩き出した。暇だったからイヤホンを鞄から引っ張り出して、お気に入りの曲を聴きながら。
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きのこ - 読んで2年?後にまた戻ってきた、きのこです!!この時まだ私高校生だったんですよねー!!懐かしい、、今でも銃兎さんは大好きです!!以上、きのこでした!!з=⊃`∀)⊃ヒョオッ (2020年10月25日 1時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
りりほん(プロフ) - もー本当に最高です…!!また新しいエピソードが読めるとは思ってなかったのでめちゃくちゃ嬉しいですヾ(●´∇`●)ノ (2018年10月31日 8時) (レス) id: 460225bc41 (このIDを非表示/違反報告)
ちはや(プロフ) - 銃兎さんの鎖骨触りたい (2018年10月24日 22時) (レス) id: 4790ffbdc3 (このIDを非表示/違反報告)
トマトご飯(プロフ) - 最高に好きです……!!!やだもう泣けました!!!感動しました!!!好きです!!!完結おめでとうございました!!! (2018年9月13日 21時) (レス) id: ca4bdb1a57 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - かっくいいなぁ!このこ((( 後何か下っぱぽい方々は明日会いに行くので悪しからず。 (2018年9月13日 11時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:id | 作者ホームページ:
作成日時:2018年8月8日 1時