【百二十八話】男の友情を語るもの ページ13
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中島「自分を犠牲にしてまで…否、時にはそうしなきゃ駄目な時がある。でも、自分の事は、自分が大切にしなきゃ! ! って、あ…え、偉そうに……して御免ね」
敦君って本当に主人公向きの性格だよな。まぁ正真正銘の主人公なんだけどさ。
自分の事は自分が大切にしなきゃ…か。
俺結構自分の事大切にしてるつもりだったんだけどなー。
場に合わない苦笑いが顔に浮かぶ。
フッと浮かぶ鏡花ちゃんの顔。クレープを頬張り、頰や鼻にクリームを付けて微笑む彼女の…顔が。
其処に居るのに俺は助けられなかった。連れ去られる時に俺は男らしく彼女を救えなかった。
助けなきゃ。
今度こそ、助けるんだ。
フラフラとする躰を無理矢理立たせ、其れでも立ち眩みがして壁に片手を付きフラつく躰を支える。
敦君が俺の腕を掴もうとするが優しく手を払いのけ、自分が出せる精一杯の笑顔を見せた。
俺「今度は俺が鏡花ちゃんを助ける。自分の事を大切にするのは俺にとっては二の次だ」
中島「え…」
俺「『大切なモン守れねぇ男は男と名乗るな』親父がそう云っていました。俺は男と名乗る為m大切なモン、鏡花ちゃんを守ります。助けます」
新人の俺が何云ってんだか。笑える所じゃねぇぞこれ。腹抱えて床転げ回るぞ。
「ふふっ」と太宰さんが笑う声が聴こえて一気に恥ずかしくなる。顔が熱い。
国木田「御前の信念を俺はとやかくは口出しせん。好きにしろ。だが社に迷惑はかけるな。其れだけは許さんからな」
俺「…はいっ」
太宰「大切なものを守れない男は男と名乗るな…ねぇ。男と名乗れる様に、A君にも頑張ってもらわないとね」
俺「大事なモン守る為、男と名乗らせてもらう為、頑張ります」
中島「……A君」
俺「…………俺達で、俺達の姫様、取り返しましょう」
スッと拳を敦君の前に出すと「えっ? 」と首を傾げたが太宰さんが「拳を合わせるんだよ」と教えてもらい結構な勢いで拳を合わせてくれた。
目が合いニカッと自然に歯を見せて笑った。
こんなに自然に笑えたなんて俺珍しい。
『男の友情はなァ…拳で解り合うもんだからな。忘れンなよ、A』
カッコつけの親父が云った言葉が役にたち、帰って来た時話そうかなとちょっと思った。
ややこしくなるしやっぱいいや。
【百二十九話】異能力と痛みが紙一重だと俺は思う→←【百二十七話】感情は皆あるもの。
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瑠中(プロフ) - 貴方様の作品、とても楽しく見させてもらっています!文才とか文才とか文才とか()とにかく!素敵な作品です、これからも更新頑張ってください、待ってます!!! (2017年10月16日 0時) (レス) id: 85b8b74290 (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - 黒ゴマクリームさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません( ; _ ; )二号くん、私も大好きです。自キャラ大好きマンなので( 笑 )全員唖然としてじっと見てる映像が流れました( 笑 )リクありがとうございます!次の番外編で書かせていただきます! (2017年9月12日 19時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
黒ゴマクリーム - とても面白いです!というか、2号君カッコよすぎます///2号君のイケメンエピソードはHeyC'monです!!リクエストなんですが、番外編でみんなで旅館に行ったら風呂で2号君の筋肉&色気がやばい!みたいな感じの見たいです更新頑張ってください! (2017年9月10日 17時) (レス) id: 9fe09aed16 (このIDを非表示/違反報告)
sayakafujino30(プロフ) - いえいえ、焦らずに頑張ってください。これからも作者さんを応援しています。 (2017年8月2日 19時) (レス) id: 16a7c15423 (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - sayakafujino30さん» 済みません今気づきました( 汗 )ポートマフィアと仲良く…何だかほんわかしそうな話ですね(´∀`)少し検討させていただきます!リクありがとうございます!! (2017年8月2日 19時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:世界のバカっこ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年2月3日 0時