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国木田「……御前が不審者だと通報があったぞ。何をしてるんだ此の包帯無駄遣い装置。」
太宰「何で、私は……何時も、一歩足りないの?教えてよ、国木田くん…。」
国木田「知らん。自分で考えろ。」
国木田くんに支えられながら立ち上がる。
国木田くんが私に触れても、彼は消えない。
だが、Aさんは消える。
もう一度私は大粒の涙を流し、泣き出した。
面倒くさそうに国木田くんは溜息を吐き、車まで私を担ぎ、後ろの席に放り投げた。
泣いている私に容赦なさすぎるよ…。
探偵社を着く頃には私は泣き止んでおり、国木田くんの声に突っ込むまで復活。
何だかんだ文句云いつつも助けに来るよね…国木田くんって。
鏡花ちゃんがお母さんみたいだと云うのも無理は無いよ。
社内に入ると何か会議をしている最中だったのかホワイトボードの前で皆んな与謝野さんの話を聴いていた。
今は仕事をする気は無いのだが…。
中島「だ、太宰さん…。」
太宰「何だい敦くん。」
中島「………大丈夫ですか?」
太宰「大丈夫?そんな訳無いじゃないか。当たり前の答えを聴いて如何する。」
中島「!す、済みません…。」
江戸川「…ねぇ与謝野さん。此の仕事は太宰に適任だと思うよ僕。」
与謝野「なっ、乱歩さん。此れは敦がやる仕事じゃ、」
江戸川「太宰ー、彼女の全て、聴いた?」
太宰「……異能力の事だけを。」
江戸川「あ、そう。はー仕方ないなぁ。特別に彼女の事全てを僕が教えてあげよう。勿論後で駄菓子を、」
持っていたマカロンの箱を投げる。
江戸川「…上出来。判ってるじゃないか。」
太宰「疾く彼女の事を教えてください。」
江戸川「いいよー。でも覚悟はいい?後戻りは無いよ?聴きたくなくても聴かなきゃならない事実ばっかりだよ?」
太宰「もう、吹っ切れたんで。」
江戸川「…。」
ホワイトボードに貼ってある一枚の写真を指差し、乱歩さんは私が渡したマカロンを食べながら話し始めた。
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のぶめ - こんなに泣ける小説初めて見た… もう幽霊怖いとか言えなくなりそうです〜(号泣) (2018年12月9日 10時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
Bandage - え、やばい……私はこんなに涙腺が緩かったっけ?(汗)切なすぎる……でも良い作品ですね。 (2018年5月26日 16時) (レス) id: 5043cdfb1a (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 涙が止まらないです。占いツクールで号泣したのはこれが初めてです。愛してるっていい言葉だなって思いました。 (2018年3月7日 20時) (レス) id: 20fdbb622f (このIDを非表示/違反報告)
泣き虫*シズク - バカっこさんの作品で何回泣かされるのでしょう(号泣 (2017年2月2日 16時) (レス) id: edceb82775 (このIDを非表示/違反報告)
砂乃騎 紫@トリップ信者募集(プロフ) - 涙が止まりません...。最後の、「いっぱいたべる君が好き」が過去形になったとこでめっちゃ涙が溢れてきました。とてもよかったです! (2017年1月15日 23時) (レス) id: e36516c6c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:id | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月22日 1時