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1月5日、東京体育館。
全日本バレーボール高等学校選手権大会
通称「春の高校バレー」
バレーボール甲子園とも呼ばれ、
高校バレーボールの大会の中でも最も注目度の高い大会である。
──────
佐久早「今、空からちっちゃい隕石が降ってきて
それが頭に当たった奴が居たらそいつの事は可哀想がってそれ以外は要らない
敢えて“可哀想”という言葉を使うなら可哀想と言われる事がカワイソウだ」
「……すみません、」
私は佐久早の言葉にポカンとしている人達に頭を軽く下げ、
1人で先を歩く佐久早の背中を軽く叩いた。
私たち井闥山は
3年生最後の春高で
──────────負けた。
後ろで怪我した右足をかばい支えられながら歩くキャプテンの泣き声に胸が苦しかった。
それに、
悔しいのはきっとこのチームのエースを背負っている佐久早も同じ。
もしかしたら私以上に悔しいと思う。
そんな佐久早の隣で泣いてはいけない。
3年生達の前で泣いてはいけない。
泣いては………
「…っ?」
佐久早「……あのさ、ごめん」
「ごめんってなにが……」
佐久早「…負けてごめん
怪我したキャプテンのためにも勝ちたかったんだけどごめん、お前にそんな苦しい思いさせてごめん」
ああ…敵わないなあ。
私の頭に自分のタオルの乗せ優しい手で頭を撫でてくれる佐久早。
その手はまだ試合が終わったばかりだからか少し熱かった。
我慢してたものが溢れて止まらない。
「ごめんなんて言わないでよ、…似合わない」
佐久早「…泣いてんじゃねえよ」
そう言って私の前を歩く。
それでも私が泣いてるのを隠すかのようにタオルを被せて、私に気を遣って、ああ……勝ちたかったなあ。
「佐久早ァ!!!!!!!!」
突然の私の大声に周りの人達はみんな振り向く。
もちろん私と佐久早は注文の的。
彼は振り向きもせず立ち止まったまま。
「次は絶対勝とう」
急に少しだけ前を歩いていた佐久早がこっちに振り向く。
佐久早「………A、次は絶対泣かせるつもり無いから」
強者ほどより上の強者に打ちのめされる。
挑む者だけに勝敗という導と
その莫大な経験値を得る権利がある。
今日、敗者の君たちよ
明日は何者になる?
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さくさくさく..... - 尊いです! (2月23日 16時) (レス) id: 5e58244371 (このIDを非表示/違反報告)
( ゚Д゚)ハァ? - やはり佐久早クンは尊いですネ!もし自分がハイキューの世界にいたら今頃尊死してます!wはぁもうほんとおみおみに愛されて付き合えて結婚できる世界線どこ(´・ω・`) (2023年2月14日 22時) (レス) @page31 id: 7fe40b2109 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ああああとても、、かっこいい、、え好きですこの夢小説作ってくれてありがとうございます😢 (2022年7月19日 14時) (レス) @page15 id: 2e24363b21 (このIDを非表示/違反報告)
りーしゃん。(プロフ) - ぽんさん» 冷たそうな人ほど実は優しいってやつですよね!ギャップ男子は強いです、、、 (2020年4月22日 0時) (レス) id: 9f2acf210f (このIDを非表示/違反報告)
りーしゃん。(プロフ) - ちょこちゃんさん» 佐久早くんはとってもとっても可愛いんデス!!!わたしの作品でそう思っていただけでとっても嬉しいです(;_;) (2020年4月22日 0時) (レス) id: 9f2acf210f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りーしゃん。 | 作成日時:2017年11月22日 18時