第25話 一日と期待 ページ25
「あ“ぁ“ー、づがれだあー」
おっさんみたいな声を上げ、床にスライディングしている同級生を横目に夕飯の手伝いに行く。
今回は、民宿のような場所を安く借りている。
勿論三食付いているのだか、一般の客ならともかくこちらは、育ち盛りの学生だ。
しかも、スポーツ一日やってるとなればかなり食べるし、おかわりもするだろう。
それでは、あまりにも作ってくださっている方が大変ではないか。
そこで、思いついたのは運ぶのを手伝うことだ。
本当は台所に入りたいが、それもそれで迷惑だろうと考慮した結果だ。
ここの台所は、古き良き日本のキッチンで今、流行りのダイニングキッチンではないのが、私の中で一番の好印象な部分だ。
暖簾をくぐり、失礼しますと言う。
今、まさに作っている初老の女性と、それを運ぼうとしている３０代半ばと思われる男性がいた。
「どうされましたか？」
柔らかな物腰で湯気がたち美味しそうな料理が載ったお盆を机に置く。
これからこの美味しそうな料理を食べるかと思うと、今にも待ちきれない。
「美味しそうな夕食をありがとうございます。運ぶの手伝いますね！」
そういうと男性はぽかんとしてから、クスクスと口に手を当て笑う。
その姿をみて、私は変なことを言ってしまったのかと思い謝ろうとする。
「ああ、いいですよ。そういうの大歓迎です」
まさかの了承で、私はぽかんと口を開けてしまった。
また、クスクスと笑われていることに気づき顔を朱に染めた。
男性は、これ持ってとお盆を差し出した。
男性の持つお盆と自分の持つお盆を比べると、断然私のお盆が軽いと気づく。
男性なりの優しさだろうか、こうした気遣い出来る人はモテるとよく聞くなあと思い出す。
男性は中井さんといい高校生の時、バレーをやっていたらしい。
バレーの話で盛り上がりながら部屋まで料理を運んでいった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春(プロフ) - もう書かないのならせめて「もう書きません」と報告するのが常識ではないのでしょうか？もう何年も待ちましたが中々更新されないようでしたので一応言わせてもらいました。返事は要りませんので何かしらの変化・反応をまっています。凄く残念です。 (2018年12月24日 13時) (
レス) id: 7038e95e66 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - 此処にコメント失礼します。櫻井秋奈さんから跡継ぎした「漆黒の美少女」はもう更新しないのでしょうか？とても好きな作品だったので非常に残念に思います。去年の1月程から小説活動をされていないようですが、 (2018年12月24日 13時) (レス) id: 7038e95e66 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきひな(プロフ) - 水彩色鉛筆さん» 返信遅くなりました！音駒関連からよく見つけましたね（笑）また面白いと言われるように頑張りますね！ (2016年5月4日 13時) (レス) id: 085db92fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきひな(プロフ) - 天咲ちひろさん» 返信遅くなりました！イナイレとハイキュー好きなんですか！！また面白いと言ってもらえるように頑張りますね！ (2016年5月4日 8時) (レス) id: 085db92fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきひな(プロフ) - 夕月さん» 大変申し訳ありませんが、漆黒の美少女の方のパスワードは公開できません。 誠に申し訳ありません。 (2016年3月29日 0時) (レス) id: 57aaeb2f76 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
