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……本当に。
私、こんなにも悪運強かったでしたっけ。
「来ないでください」
「あ……」
冷たく放たれた言葉に、返事とも呼べないような弱々しい言葉が返る。
もう二度と会いたくないと思っていても、いつかこんな日が来る気はしていた。
「斎藤さん、ここから立ち去る事をお勧めします」
さっきまで怯えていたのが嘘のよう。
心の底まで冷えきって落ち着いてる。
「男連れかよ、ビッチ」
「相変わらず小学生みたいな事しか言えないんですね、一切の成長が見られないですよ」
「ああ!?」
「そうやってすぐキレるところも。中学生で時間止まりましたか?」
はぁ。
逃げたはずなのに、おかしいなあ。
青色の瞳は今にも掴みかかってきそうな目でこちらを、桃色の瞳はずっと伏せられたまま。
「霜崎……」
「ここにはいちゃ駄目ですよ、早く何処かへ行ってください。斉藤さんは関係ない人なんですから」
まるで人が変わったようにでも見えてるんでしょうか。
今この瞬間の私を見られたくない。また嫌われてしまう。
「………A……」
桃色の瞳が、私の瞳を捉えた。
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咲弥(プロフ) - この作品面白すぎるんで、早く続きが見たいです!待ってます!!!! (2021年8月22日 1時) (レス) id: 7ba3ab4f3e (このIDを非表示/違反報告)
青椿(プロフ) - 初めまして!青椿です。小説、読ませて頂きました。面白かったです!続きが、楽しみです!更新、無理しない程度に頑張ってください! (2017年7月16日 12時) (レス) id: 3c821da097 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - そう言って頂けるととても嬉しいです(*^ω^*)これからも楽しみにしています! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
優生(プロフ) - ruka777さん» コメントありがとうございます!直接応援のお言葉を頂ける機会はなかなかないのでとても嬉しかったです! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 4ab937d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - 更新頑張ってください(*≧∀≦*)応援してます! (2016年12月23日 10時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳴宮 汀 | 作成日時:2016年5月8日 1時