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「僕だって……もう訳が分からないんですよ」
すっかり日が落ちて闇に包まれたコートの中に影の掠れた声が溶けて消えた。
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「あ、Aちゃん帰ってきたね。おかえりー」
「...ただいま、です」
重い気持ちのまま帰ってくると明るい声の沖田さんに出迎えられました。
「店出て何してるんですか」
「んー?ちょっと聞きたいことがあったから」
本心の見えないニコニコ笑顔をこちらに向ける沖田さん。その笑顔には嫌とは言わせないよ?という圧を含んでいる感じ。
「なんですか」
「あの男の子、元カレとか?」
何を聞かれるかと思えばそんな...
「違います」
「そう。じゃあさっき学校では教えてくれなかったけど気になっちゃって。一くんとはどういう関係なの?」
「学校で教えなかったからって場所を変えれば教えると思ってます?」
「思ってないけど」
じゃあ何で聞くんですか。
「言ったでしょ、気になるからだって」
...心読まないで下さい。
「関係ない人に教える義理はありませんので」
「...…つれないよね」
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咲弥(プロフ) - この作品面白すぎるんで、早く続きが見たいです!待ってます!!!! (2021年8月22日 1時) (レス) id: 7ba3ab4f3e (このIDを非表示/違反報告)
青椿(プロフ) - 初めまして!青椿です。小説、読ませて頂きました。面白かったです!続きが、楽しみです!更新、無理しない程度に頑張ってください! (2017年7月16日 12時) (レス) id: 3c821da097 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - そう言って頂けるととても嬉しいです(*^ω^*)これからも楽しみにしています! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
優生(プロフ) - ruka777さん» コメントありがとうございます!直接応援のお言葉を頂ける機会はなかなかないのでとても嬉しかったです! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 4ab937d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - 更新頑張ってください(*≧∀≦*)応援してます! (2016年12月23日 10時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳴宮 汀 | 作成日時:2016年5月8日 1時