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「え……私、寝ちゃって...?」
「疲れていたのだろうから起こすのもかわいそうかと思ったのだか...良くなかったか?」
「ええっ、いや...っ、えっと……だ、大丈夫!というかごめんなさい!」
自分が肩に寄りかかって寝ていたという事実に、思わず顔が熱くなる。
「気にするな。…そうだ、あんた名前は?」
「霜崎A...。」
「Aか。良い名だな。...もう日も落ちてくるだろう、そろそろ...」
「あ...あの!」
ベンチを立とうとする少年の手を、ぎゅっと握った手。
彼は一瞬目を見開き、ゆっくりと彼女と視線を合わせた。
「どうした?」
「あの……よ、よければ...これからも放課後………あ…会って、くれる...?」
掴む手を少し震わせながら、懸命に絞り出した言葉が彼に届く。
それを聞いて先程よりも大きく見開かれた彼の瞳は驚きとそれ以上の不思議な喜びの感情を表した。
「ああ。俺も、会ってくれるのなら嬉しい」
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咲弥(プロフ) - この作品面白すぎるんで、早く続きが見たいです!待ってます!!!! (2021年8月22日 1時) (レス) id: 7ba3ab4f3e (このIDを非表示/違反報告)
青椿(プロフ) - 初めまして!青椿です。小説、読ませて頂きました。面白かったです!続きが、楽しみです!更新、無理しない程度に頑張ってください! (2017年7月16日 12時) (レス) id: 3c821da097 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - そう言って頂けるととても嬉しいです(*^ω^*)これからも楽しみにしています! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
優生(プロフ) - ruka777さん» コメントありがとうございます!直接応援のお言葉を頂ける機会はなかなかないのでとても嬉しかったです! (2016年12月29日 2時) (レス) id: 4ab937d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ruka777(プロフ) - 更新頑張ってください(*≧∀≦*)応援してます! (2016年12月23日 10時) (レス) id: 374598d890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳴宮 汀 | 作成日時:2016年5月8日 1時