うちの兄達の様子がおかしい

＃１２ ページ14

「有難う御座いましたー」

「はいどうもねぇ〜」

チャイムが鳴り号令が終わると、扉を開けて速攻教室を出て行く先生。
寝ていたせいで睡魔は無くなったが、ノートを写すのを忘れていた。
仕方ないので結菜に頼むことにする。

「ごめん、ノート見せてくれない？」

「･･･いいけど」

ほら、と手渡されたのはシンプルな表紙の大学ノート。有難う！とそれを受け取ると、今日のページを開いた。

結菜のノートはとにかくすごく見やすくて、3色のペンで綺麗にまとめられている、見る人をいい気分にさせるノートだ。
私のノートとは大違い。字だって綺麗だしね。

もう少しでチャイム鳴るし早く写しちゃおう、とペンを持った瞬間、ポケットの中で振動したのはスマホだった。

気になってスマホを見てみると、そこには雫兄と表示されたロック画面。


雫兄もう、授業中に寝ちゃだめだよ?
雫兄まぁ可愛い寝顔見られたからいいけどね


メッセージを見て、私は苦笑いを零した。

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