四十二話 ページ44
天霧がもちかけた話は新選組と手を組むこと
千景はあからさまに顔を歪めた
千景「天霧貴様、何を言っている…!」
不知火「…」
これにはさすがの不知火も驚いていて言葉が出なかっ
た
天霧「今話した通りです、我々だけで蘭童へ立ち向か
うには不可能でしょう
民の話から蘭童の他にも腕の立つ男鬼がいるの
は風間も聞いたでしょう」
____それに、A様のことをよく知るのは
新選組のほかにおりません
天霧の言葉を聞いて千景は何も言い返せなかった
確かに自分たちだけでAを探すとなれば、どれ
程の時間がかかるかも分からない。
_____
そうだ、俺は何を迷っている…?
今正に愛する妻の命の危機がせまっているのに
尚、鬼という名誉と地位に縋るのか…?
千景はやがて一息吐いて天霧の方を向いた
千景「いいだろう、では新選組の元へ行くぞ。
Aの為であれば手段はいらんな」
千景が決意をすると天霧と不知火も笑みを浮かべた。
不知火「蘭童達は羅刹を操ってる。
もしかしたら新選組の奴ら何か知ってるかも
しれねぇ」
千景「では羅刹のことも新選組共に聞くとしよう。
今宵彼奴らの元へ行くぞ
少しでも早く我が妻を助け出す」
そうして千景、天霧、不知火の三人は里を出て
新選組のいる場所、京の都へ向かっていった。
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作者名:永舞 | 作成日時:2020年12月31日 20時