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二十九話 ページ30

__________

?『おやめください』

?『やめてください!!』


千景と新選組の間に割って入ったのは、、、


千景『、、、天霧か』


土方『雪村、、!?』


天霧は新選組の方へ歩み寄り口を開いた。


天霧『先程は羅刹の討伐、兼姫様の救出に加勢いただ
  き感謝いたします。
  申し訳ありませんがここは姫様は我々鬼の者
  が連れ返させていただきます』


千景『天霧、、、人間風情に情けなどかけるな』


千景は呆れたようにため息をついた。


匡『なんて律義なこった』


匡はハッと笑った。



天霧の言葉の正当さに新選組は何も言うことがなかっ

た。

すると__________


近藤『そうでしたか、分かり申した。
  ここは我々が引きましょう。A君をお頼み
  申す』


千景は近藤の言葉を聞いて、不機嫌そうに答えた。


千景『いくらAにお前達が良くしたと言え、
  新選組共が我が妻を攫ったことは事実だ。
  この仮は必ず返してやる、覚えておけ』

Aを抱えた千景は暗い夜の闇のなかに姿を

消していった。


匡『じゃ、俺もいくとするか』


匡も次々と屋根を飛び越え、姿が見えなくなった。


天霧『新選組の方たちとはまだ因縁が続きそうです
  ね』



天霧は皆に一礼すると姿を消していった。





土方『雪村、何で止めやがった』


千鶴『す、すみません。
  私はAさんにこれまでたくさん助けてい
  ただいたので、どうしてもAさんが苦し
  まない道を進んで欲しくて、、、』


千鶴はこちらを睨んでくる土方に弱々しく答えた。



新八『土方さんよぉ、Aちゃんには彼奴らが
  いるんだぜ?
  せっかく会えたってのにここでまた離れるのは
  あまりにも酷すぎるだろ』



新八の言葉に土方は大きくため息をついた。



土方『ったく、てめぇらはどっちの味方してんだが』



平助『それに土方さん、Aはもう大丈夫だろう
  から俺らはこの羅刹どもを操ってた奴を探そう
  ぜ』



土方『それもそうだな』



千鶴(Aさん、大丈夫かな、、、?)




こうして新選組と千鶴は屯所に戻っていった。

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作者名:永舞 | 作成日時:2020年12月31日 20時

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