愛する者よ

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二話ページ3

今日は久々に時間がある。

ーーーーー街に出かけに行こうかな。ーーーーーー

そう思い、着物に着替えて街に出る準備していると

千景『A、また街へ行くつもりか。』

いきなり千景に話しかけられて、ビクッと肩を上げて反応してしまった。

貴方『え、ええ。そのつもりだけど』

千景の顔を見てみると、どうやら呆れてしまっているようだ。

それもそうだ。

千景は誰よりも人間を恨んでいて、敵対視している。

それなのに妻である私が人間の街へ行こうとするのだ

から、千景がこうなってしまうのも当然だ。

すると、千景は重いため息を吐き

千景『なぜこうも人間を好むのか。我ら鬼の一族に
　とって、仇でしかないのだぞ。』

確かに千景の言うことは最もであった。昔のある出来事をきっかけに、鬼と人間は対立してしまったのだ。
そしてその原因は、人間にあると千景はいつも言っている。

それでも私はーーーーー

貴方『でも、人間だって全員が悪い人とは限らない
　じゃない？現に、いつも私に良くしてくれる
　人もいるの、、、それに私だって刀を扱える
　し、いざとなれば自分の身も守れるよ』

私がそう言うと

千景『では、おまえの護衛に天霧か不知火を連れて
　行け。万が一のことがあってはどうにもなら
　んからな』

貴方『分かった、ありがとう千景』

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そうしてAは街へ出かけた。

買い物をしたついでに東の鬼の里にでも行こうかし

ら。千鶴や綱道さんや薫にも会いたいしね。