十二話 ページ13
土方『まず、お前らに聞くが。昨日のことは全部見た
んだな?』
貴方『見たも何も、あの人たちを手にかけたのは私で
すから』
?『何!?そうだったのか!君は女子だろう?素晴ら
しい剣術の持ち主だな!』
そう私に食い気味に話すこの人はーーーー
土方『近藤さん、今はそこに関心してる場合じゃぁね
ぇだろ』
近藤『いやはや、すまんな。つい気持ちが昂ってしま
った』
近藤『しかし、君は女子の上に上等な着物を身にして
いるようだが、どこかの氏族や幕府の方ではな
のか?』
貴方『い、いえ。私はそのような、、、、』
近藤『では、名前だけでも教えてはくれないか?』
名前くらいなら、大丈夫だよね??
貴方『風間Aと申します』
?『風間、、、聞いたことねぇな。』
私の名を聞いて、顎に手を当てる赤い髪色をした長身
の男。
?『だな。俺も聞いたことないぜ』
先ほどの男に続けて話す筋肉質の緑の手拭いを額に巻
いた人。
平助『左之さんも新八っつぁんも同じ顔してやがる!
やっぱおじさん2人には敵わねえや』
左之『おいおい、おれはまだそこまで落ちぶれちゃい
ねえよ』
新八『そんなこと言うなら平助、お前はまだたまだガ
キだな!』
この三人の会話で部屋が一気に騒がしくなった。
土方『お前ら!いい加減にしろ!』
土方と呼ばれる人の一声で辺りは一気に静かになっ
た。私もあまりに急なことだったので内心ドキッとし
た。
土方『Aと言ったな。お前は俺たち新選組預か
ることとする。』
貴方『そ、そんな!お願いです帰してください、私は
このような場所にいるわけにはっ、、!!』
土方『無理な話だ。お前はまだ何か隠してやがるな。
それら全てを吐くというなら話は別だがな』
全て吐く、、、、
私が鬼であることや里のことを話してしまったら殺さ
れてしまうかもしれない。増して私は女鬼だ。貴重な
存在であることが知れてしまったらそれこそ二度と里
には戻れなくなるかも知れない。
どうしたら、、、、
でも、一刻も早く問題を解決したいと思う気持ちもあ
る。里の民を襲ったのが本当に新選組なら、今ここで
私が始末してしまうことも可能だ。
私が頭の中で試行錯誤していると、、、、
土方『次はお前だ』
土方は私から千鶴へと視線を移した。
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作者名:永舞 | 作成日時:2020年12月31日 20時