04.小瀧望×おかえり ページ5
〆.
大ちゃんとその手のまま帰宅すれば、
ドタドタドタと激しい足音が聞こえてくる。
「A!!」
「わ、」
大きな物体に抱き着かれた衝撃で、手が離れた。
大ちゃんは何か言いたげだったが、そのまま手を洗いに洗面所へ。
「起きたらAおらんかった……っ」
寂しがり屋で泣き虫ののんちゃん。
彼は朝起きれば必ず私を抱き締めながら寝ている。
「下降りてもAおらんし……」
泣きそうな彼の背中に手を回し、ぽんぽん。
「ん、ごめんね」
「謝るならちゅーして」
「しない」
「…………………」
流星と似てるんだよね、こういうとこ。
「朝ご飯は食べた?」
「Aにあーんしてほしくて待ってた」
「あ、私が大ちゃんと散歩してることはわかってたんや?」
「毎朝しとるもん……。でも寂しかったの!!」
のんちゃんはシェアハウスのメンバーで一番背が高い。
なのに一番赤ちゃんみたい。
「あーんしたげるから、朝ご飯はしっかり食べよ?とりあえず手、洗ってくるから」
「んん」
はよ来てな、と言い残し、ようやく離れていった。
〆.
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作者名:はゆな | 作成日時:2018年11月25日 14時